あの後、俺は大に「企画部のやつにも協力してもらった方がより情報が正確だろうから」と説明して、翔平の方は荒井から「話しておきましたよ」と報告があったため、俺は荒井と2人の恋愛相談にのっていた。
2人は順調にいってるらしく、人前で手をつないでも平気になり、キスまではいったらしい。

「そういえば、瀬戸さんって大さんに気持ち伝えたんですか?」
翔平も大も「名字で呼ばれると反応が遅れる」と荒井に下の名前で呼ばせていた。初めは名字呼びが抜けてなかったが、すっかり慣れたようだ。
「大も翔平も優しい奴だから、気を使わせたくないんだ」
「でも、何かで瀬戸さんの気持ちに気付いたらそれこそ2人とも気を使いませんか?」
「……もう俺のことはほっといてくれよ…」
「ほっとけませんよ!!!」
荒井の大きな声に驚いて、荒井を見ると目に涙を浮かべていた。

「……私、瀬戸さんのことが好きなんです………」