全国ジャズ店紹介 NO49(2024年1月号)
SWING 千代田区 水道橋
(初回)訪問日 1974年6月
オーナー=斉藤さん 柴田さん
最寄り駅=JR総武線 水道橋駅(後、飯田橋駅へ移転)
営業状況 〇閉店
ジョージ・ルイス
レーベル=ダン盤 1953年録音
〇私が大学に入学したのは1974年4月、今年の4月で50年になります。そして、入学直後にニューオルリンズ・ジャズ・クラブという大学公認サークルに入ったのが、ジャズとの最初の繋がりでした。そもそも入部の動機は、リンゴ・スターのようなドラムが叩きたかったのが理由だったのですが、何故かキャンパスで演奏している楽しそうな演奏に惹かれたのが、その後の人生を決定づけるジャズとの出会いでした。
続いて、おそらく6月だったと思いますが、記念すべきジャズ喫茶1号店として、水道橋の「スウィング」に初訪問しました。OBの外山喜雄さんがレコード解説をやるので、先輩に誘われて行ったのでした。その頃は、「ジャズはニューオーリンズで生まれた」というサークルの伝承しか知らず、まだスタイルの変遷とか、歴史にまったく無知でした。
その後約2年間、ジャズ喫茶=「スウィング」時代が続いたのは、言うまでもありません。モダンジャズに開眼するのは、その後のことです。まだ、後楽園球場があった頃、水道橋駅から神田川を越えて川添いの半地下にありました。左右のスピーカーの大きさが違い、コンクリート打ちっぱなしで、ネズミも登場するようなお店でしたが、他にジャズ喫茶を知らなかったのですから、「ジャズ喫茶とはこういうものなのだ」という認識でした。
なお、作家の村上春樹さんが、アルバイトをしていたようですが、ご自身のお店を開店させた直後で、丁度すれ違いの形となり、残念ながら、お店でお会いしたことはないと思います。
*紹介ディスク
サークルの先輩から「オハヨー・ユニオンを聴いいた方がいいよ。」と言われました。「朝の連合? 変なディスク名だな?」と思っていたところ、水道橋「Swing」でジャケットを見て、初めてオハイオ州立大学でのライヴだと分かりました。今となっては、笑い話ですね。
*Swing Jazz Concert
お店の主催で、お店の近くにあった日仏ホールにて定期的に開催されていました。
1978年2月、大学卒業直前に、お店の20周年記念の際、大学時代最後の演奏に出演しました。故伊藤八十八さんから手厳しい批評を受けたのもこの時であれば、あこがれのニュー・オルリンズ・ラスカルズの生を初めて聴いたのもこの時です。大げさにいえば、ニューオーリーンズ・スタイルとはこのように演奏するのかと、大学卒業直前になって初めて知り目から鱗でした。そのラスカルズのリーダーで、クラリネット奏者である河合良一氏が、昨年(2023年8月)、お亡くなりになりました。時の経つのは早いもので、初めて演奏を聴いてから、46年も経っているのです。
さらに1983年25周年記念の時は、当時所属していたニューオーリーンズ・ノウティ-ズの一員として参加しています。
チケットの写真は、ニューオーリーンズ・ラスカルズの出演記録NORC060に掲載されたものの写しです。
*店舗入り口
*店舗マッチ
*紹介ディスク
*コンサート チケット