mian(希望)35 | 瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

大野君に魅せられ、重症サトシックのおばさんです。
年甲斐もなく智愛叫んでます。
お名前をお借りして腐小説を書いています。
ご理解いただける方のみお入り下さい。

男性の方のご入室はご遠慮下さい。

流れ星に願い事 ・・・

君は何を願うんだろう ・・・

私の願いはいつも同じ

君が笑っていてくれれば

それ以外は何も望まない

 

『久しぶりに

 あの方の笑顔が見れて嬉しい

 これからも来てくれる?』

 

月の妖精が私の肩に止まって聞く

 

『彼次第だな

 また会いたいのかい?』

 

『夜は眠りにつく

 花の妖精たちも会いたがってたんだ

 だから、昼間にも

 来て欲しいと思ったの』

 

月の光で花を咲かせる妖精たち

陽が昇る前と

陽が沈んだ後の少しの時間に

花の妖精たちと交流する

その中で話題になったらしい

この子たちの願いは

『君にもう一度会いたい』

だったのかもしれない

 

『そうだな ・・・ 

 抜けるような蒼い空の日に

 案内するよ』

 

あの家も教会も

君が見ても何も感じないよう

記憶を眠らせておくよ 

 

『そろそろ連れて帰るよ

 楽しい時間を過ごさせてくれて

 ありがとう』

 

『こちらこそ

 絶対にまた連れて来てね』

 

『君たちが呼べば

 私が居なくても

 来るかもしれないな』

 

君の場合、何処に居ても

願えばこの庭への道が繋がる

そもそもあの小さな家は

君の家なのだから ・・・

 

『じゃあ、全力で呼ぼうかな(笑)』

 

『それは大変だ(笑)

 ここに住まなきゃいけなくなる』

 

『それを狙ってるの(笑)』

 

屈託なく笑うこの子たちは

幾千の夜を越えながら

願い続けたのだろう ・・・

 

「そろそろ帰ろう

 朝になってしまうよ」

 

寝転がってる君の肩を軽く叩くと

「もう?」って顔をして

渋々起き上がった

 

「流れ星を見てないから ・・・

 もうちょっとかな ・・・

 朝まで居ても構わないし」

 

膨大な記憶の波にあてられて

気を失っていた人の言うセリフなのかと

笑いを堪えるのが大変(笑)

まあ、ここを気に入るのは必然だから

仕方がないか ・・・

 

「流れ星は次回だな

 それに此処で夜を明かすつもりなら

 それなりの支度をしてこないと

 急に来て朝まで過ごすのは無謀

 冒険好きじゃなかったよな?」

 

どちらかと言うと臆病だったはずなのに ・・・

 

「冒険に興味は有るけど

 安全が確認されないと無理かな ・・・」

 

真剣に考えてそこに行き着く当たり

性格は変わっていないらしい

 

「安全を確認した冒険は無いんじゃないか(笑)」

 

思わず笑ってしまったら

彼は眉間に皺を寄せて

「心外だ」とでも言いたそうに

口を尖らせた

 

「そうだろうか?

 初めて訪れる場所を探索するのは冒険だろ?」

 

それを冒険と呼ぶのか? 

首を傾げて

怪訝な表情を浮かべると

またもムッとした顔をした

 

「確かにそうだけど ・・・

 どうやって安全を確認する?

 行ってみないと分からないだろう」

 

「そこは事前リサーチだよ

 リサーチして行けば安全は保証される」

 

間違いではないが

その場合、冒険の定義から外れる気がする

 

「あくまで冒険と呼ぶんだな」

 

「ああ、自分が冒険だと思えば

 それが冒険だろ」

 

なるほど ・・・ 

君が冒険と言うのなら

そうなんだろう

 

冒険の定義は

危険を顧みず未知なものへの挑戦

だったはずなんだけど

それは伝えないでおく

 

「今日の此処も冒険出辿り着いた場所?」

 

「それは違うよ

 君が連れてきてくれたんだから

 冒険にはならない」

 

ふふ ・・・ そこは分けてるんだ

つまり、一人で来ることも

吝かではないと言うことだな

 

『お前たち、どんどん呼んでおやり

 喜んで来てくれるよ』

 

その言葉を聞いて

庭の妖精も精霊も歓声を上げた

 

「だからさ

 今度は俺が君を冒険に誘うよ」

 

きりりとした顔で

じっと見つめて大きく頷いた

 

安心安全な冒険(お出かけだよな)に

付き合わせてもらうよ

 

「楽しみにしてるよ

 さて、夜風にあたると風邪を引くから帰るよ」

 

ここに居る限りは

風邪などひかない

 

「仕方ないな ・・・

 帰るとするか ・・・

 ねえ、また来ても良い?」

 

「良いけど」

 

「今度は昼間がいいな」

 

君の周りに光の粒が集まって大騒ぎ

自分で言った以上は

呼ばれたら来てやっておくれ

 

 

 

 

 

 

 

<続きます>