さとちの大晦日の過ごし方! | 瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

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大野君に魅せられ、重症サトシックのおばさんです。
年甲斐もなく智愛叫んでます。
お名前をお借りして腐小説を書いています。
ご理解いただける方のみお入り下さい。

男性の方のご入室はご遠慮下さい。

紅玉の店内には

可愛らしい声で歌うさとちが

はたきを手にお掃除中

 

♪ もういくつねるちょ~

  おしょうがつ~

  おしょうがつには たこあげちぇ~

  こまをまわちてあそびましょ~

  はやくこいこい おしょうがつ~ ♪

 

「さとし君の歌で

 店内が明るくなった気がするんですが?」

 

雑巾がけをしている緋~ちゃんが

アンティークを磨いている蒼ちゃんに聞く

 

「そりゃ、チビの歌にも力があるから

 紅玉の店内はチビの歌に合わせて

 この子たちの歌声で大賑わいだよ」

 

「だから、至る所で光の粒が舞ってるんだ」

 

「力が強くなってるから ・・・

 そろそろなのかもな ・・・」

 

さとちがO国の学校に入るのは決まっている

ただ、もう少しゆっくりが良いと思う二人

 

「もうちょっと先で良いよ ・・・」

 

「俺もその意見には賛成 ・・・

 しかしよく働くねぇ ・・・

 大掃除は済んでるから

 簡単で良いって言ってるのに」

 

「若ちゃん達の教育の賜物だと思うな」

 

「確かに・・・

 大掃除に餅つきにと

 大活躍だったからな」

 

「あおちゃ~ん 

 これがおわっちゃら

 おせちつくるでしょ?」

 

「ああ、その予定だよ」

 

「おいら、てつだうね」

 

やる気満々で

嬉しそうに笑う

 

「良いけど、お兄ちゃんの所には

 行かないの?」

 

昨日はお兄ちゃんのお部屋の大掃除だと言って

お餅持参で朝早くから出かけた

今日も行くのかと思った蒼ちゃん

さとちの顔を見て聞く

 

「いかないの

 だっちぇ、おにいちゃん

 きょうからじっかってところに

 かえるんだっちぇ

 ここによっちぇから、いくっちぇいってたの」

 

寂しいのを忘れるために

元気よく歌を歌ってた訳だ

 

「里帰りか

 それは仕方ないな」

 

「さとがえりはだいじなの

 おうちでまっちぇるもんね 

 おもちとかおかちを もっちぇかえるんだよ

 わかちゃんが もたせちぇたもん」

 

以前、江戸の若ちゃんに所で

年越しをしてきたさとち

その事を思い出して

お兄ちゃんが帰るのは大事ってインプットする

 

「昔はお年玉が餅だったからな ・・・

 若ちゃんは気配りが出来た人だったし

 じゃあ、お兄ちゃんにも何か持たせるか?」

 

「うん、はなちゃがいいとおもう!」

 

「んじゃ、花茶を持たせるか

 昼飯は年越し蕎麦だな」

 

「おそばうつの?

 おいらてつだえるよ~」

 

これまた若ちゃんに教えてもらったようだ

 

「若ちゃんに感謝だね」

 

緋~ちゃんがくすくす笑う

 

「そうだな 若ちゃんの影響大だ ・・・

 画伯にお礼を言わないとな」

 

「画伯?」

 

蒼ちゃんの言葉に

緋~ちゃんが首を傾げた

 

若ちゃんは

画伯父ちゃんで

画伯なんだよな ・・・

あの3人が一緒にいると

ちょっとドキッとする

 

未来の若ちゃんを探すのは

やっぱりあの二人なのかな ・・・

 

その事は秘密だけど ・・・

 

「何でもない

 さて、全部のアンティークを綺麗にした

 これで新しい年を迎えられるな」

 

「こっちもおわっちゃの~

 みんなよろこんでる?」

 

大きな机の所まで戻ってきたさとち

ニコニコ顔で聞く

 

「喜んでるよ

 お正月の歌も聞きたいって」

 

「ほえ~ あちたがんばらないと!」

 

俄然やる気満々なので

歌って貰おう

 

「さとし君、後いくつ寝たらお正月?」

 

さっきの歌の質問をする緋~ちゃん

 

「いちにち!

 たこあげ こままわちもおもちろいけど

 ふくわらいがちたいな ・・・

 ひ~ちゃん つくれる?」

 

あらら、緋~ちゃんの一番苦手な工作

特に絵が破壊的に面白い ・・・

 

「作れるぞ

 それはそれは個性的な福笑いを」

 

可笑しそうに笑う蒼ちゃんを一瞥して

苦虫を潰した顔になる緋~ちゃん

そこにやってきたのはお兄ちゃん

 

「おはようございま~す」

 

「おにいちゃん

 おはようごじゃいます」

 

満面の笑みを浮かべて迎えるさとち

 

「緋~ちゃんどうかしたの?」

 

そう聞かれて閃いた緋~ちゃん

 

「お兄ちゃん、お昼食べてから帰るよね」

 

「はい ・・・ そのつもり出来たんですけど ・・・」

 

「それじゃあ、二人で福笑いを作ろう!」

 

いきなり言われたお兄ちゃん

何のこと?って顔で蒼ちゃんに助けを求める

 

「お昼ご飯は年越しそばな

 俺とチビは蕎麦を打つから

 二人はチビがリクエストした」

 

「ふくわらいをつくっちぇ!

 おしょうがつにあそぶの!」

 

期待度Maxの笑みを向けられたら

二人とも断れない

 

「そんな話になってたんだ ・・・

 緋~ちゃん、頑張りましょう」

 

「うん ・・・ そうだな ・・・」

 

 

人が集まる紅玉ですから

二人の助っ人も来るかもしれません

 

 

大晦日は忙しいですが

新しい年を迎える準備は

着々と進んでいるようです

 

 

 

 

 

<おしまい>