マルシェの準備は大忙し 3 | 瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

大野君に魅せられ、重症サトシックのおばさんです。
年甲斐もなく智愛叫んでます。
お名前をお借りして腐小説を書いています。
ご理解いただける方のみお入り下さい。

男性の方のご入室はご遠慮下さい。

豆屋とマスターがマルシェで販売する試作品を

テーブルの上に並べる

豆屋側は純和風、マスター側は洋風

線を引いたみたいに世界観が違う

 

「和菓子は目で楽しみ

 そして味も楽しむ」

 

マスターがコスモスの花を模した和菓子を手に取り

感心したように呟く

 

「和菓子の極意を知ってるとは

 流石マスター!!」

 

褒めちぎる豆屋に

眉根を寄せて

 

「お前ねえ ・・・ 

 食と言うのはそういう物だろ

 ったく ・・・褒めても何も出ないよ」

 

「季節を感じ、目で楽しみ

 和菓子、練り切は特に特化してるな

 今の言葉を聞いて

 懐かしい人を思い出したんだよ」

 

「ああ、江戸の天才絵師だな」

 

「若ちゃんが残してくれた

 菓子のレシピをもとに再現したんだ

 本当に器用な人で

 何でも作ってしまう

 陶芸もちょっと教えたら

 あっという間で習得して

 でも、絵には敵わなかった(笑)」

 

「あれだけの絵を描いた人だ

 陶芸も料理も気分転換だ」

 

二人とも夏の日に会った若ちゃんの笑顔を思い出して

 

「また一緒に拵えることが出来たら

 そんな事を考えてしまう ・・・」

 

「どっちが助っ人だか分からなくなるだろ

 でも、洋菓子の作り方を教えたら

 絶対に食いつくな」

 

「目をキラキラさせて

 『マスター殿、次はどうするんだ』って

 絶対に言うよ ・・・」

 

少年のような澄んだ瞳で言うだろうな ・・・

 

「まめやしゃん、ますたー

 こんにちは~」

 

庭先からさとちの声が聴こえた

 

「豆屋、もしかしたら ・・・」

 

「ああ、御大が動いてくれたか ・・・」

 

期待に満ちた顔で立ち上がり

さとちを迎えに行く

 

「ちびちゃん 一人で来たの?」

 

庭に出てみたが

飛んでいるのはさとちだけ

 

「今日は飛んでるの?」

 

「そうなの、のらくんのおてつだいがあるから」

 

「忙しいねえ ・・・」

 

そんな都合がいいわけはないかと

期待に膨らんだ胸をゆっくり萎ませていく

 

「お菓子が沢山あるよ

 持って行くかい?」

 

「ほんと~!

 うれちい!

 きっとみんなもよろこぶの~」

 

店の中に入って

目をまん丸くしたさとち

 

「ほえ~ わかちゃんのおかちだ ・・・

 まめやしゃん つくちゃんだね

 ますたーのおかちも おいちそう~」

 

一人で何をしに来たんだろう?

首を傾げる二人に

満面の笑みを浮かべたさとちが

 

「まるしぇのぜんじつ

 まつおかていのちゅうぼうで

 おかちをつくっちぇくだしゃい

 ひろいおへやなので

 ふたりのおかちつくれるよ

 そんで、じょしゅは

 ち~くれっとなの!

 こうぎょくからちかこれないから」

 

それを聞いた豆屋

満面の笑みを浮かべて

待ち人が来ると確信する

 

「二人で来るのかな?」

 

「ううん、おちゃのおちしょうもくるよ」

 

「それは助かる!」

 

「豆屋だけ狡いなあ ・・・

 俺は一人か ・・・」

 

「マスターのおてつだいは

 あおちゃんとおとうしゃん

 だいたいのおかちはつくれるっちぇ!」

 

お父さん?

首を傾げるマスターに

 

「蒼ちゃんのお父さんで

 元王様」

 

「あ~~~、彼なら昔のお菓子も作れる

 どっちも強力な助っ人だ」

 

「松岡邸を使うのは俺たちだけ?」

 

「ううん おてつだいするひとたちで

 とまりたいひとがとまるの

 ふうちゃんのでつくったぱんと

 カンちゃんのぱいを

 まつおかていにはこんで

 そこでねふだつけちてもらうっちぇ」

 

「風見鶏のお手伝いの方を

 画伯の庭に送るのを頼まれてて

 松岡邸に集まってもらおうと

 考えてたんだけど

 風ちゃんが来てくれるなら

 ここで作業も出来るな」

 

「カンちゃんもそうするって」

 

焼き菓子などは事前に作っておけるけど

パンはそういう訳には行かない

和菓子もしかり

マスターのお菓子の中にも

そう言うのがあるかもしれない

 

「数日貸してくれないかな?

 豆屋の厨房を借りてばかりでは

 申し訳ないからな」

 

「あおちゃんのつたえとく

 たぶんだいじょうぶなの」

 

「サンキュー」

 

「確認だけど

 希望者は松岡邸で泊るんだよね」

 

「うん、ゆうごはんとあさごはんは

 さめちゃんがよういちてくれるっちぇ」

 

そこまで準備が出来ているのなら大丈夫そう

 

「雑貨屋も泊まっていい?」

 

「だれがとまっちぇもいいんだっちぇ」

 

鮫ちゃん家がホテル業だから

そこはお手の物らしい

 

「それを伝えに来てくれたんだ

 実行委員長さん、ありがとう」

 

「ふたりががんばっちぇくれちぇるから

 ごほうびなんだっちぇ!」

 

大ちゃんの粋な計らいの様です

 

マスターが数日前から使うなら

豆屋もそうなりそうかな?

 

 

 

二つのお店も準備万端整ったようです

 

 

 

 

 

<続きます>

 

お手伝いくださる皆様

松岡邸に宿泊ご希望の方は

お知らせください

 

風見鶏のお手伝いの皆様

事前お手伝い場所が変更になりました

朝の早い時間ですが

よろしくお願いいたします

 

また他の店もこちらでの準備があるかもしれません

その時はお手伝いをお願いします

 

 

マルシェ会場への移動は

松岡邸の楠の前の露地門です

宿泊されない方も

当日は松岡邸にお集まりください

 

 

 

よろちくおねがいちます!

 

 

さとち&豆屋