取り敢えず打ち破ろうか 31 | 瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

大野君に魅せられ、重症サトシックのおばさんです。
年甲斐もなく智愛叫んでます。
お名前をお借りして腐小説を書いています。
ご理解いただける方のみお入り下さい。

男性の方のご入室はご遠慮下さい。

両親のことは全てが整ってから

それでいいと思う

里への出入りは自由になりそうだけど

二人はそれはしないと思う

 

食事を済ませた後

儀式についての打ち合わせ

奥の書院に移動する

(流石に此処は3人だけ)

 

「両親を呼んでくださって

 ありがとうございます」

 

「そのようなお言葉をいただき

 恐悦至極でございます」

 

御前が深々と頭を下げるから

それを見ていた画伯が苦笑い

 

「長も御前も硬いよ(笑)

 さっきも言ったようにここは実家なんだから

 それに、実は困っていたんだよ

 長を迎える為に人払いをしたため

 この家には御前と家令と俺の3人

 さて、どうしたものかと ・・・」

 

「仕出しを頼むもの味気ないと

 智が言うので

 それならば、ご両親に来ていただこうと

 お願いしたんです」

 

親子の断絶してたとは

思えないほど息がぴったり

 

「二人とも喜んでますよ

 そうやって頼りにしていただけると

 仕事を紹介してくださったそうで

 重ねてお礼を言います」

 

「智が ・・・

 今まで隠れて暮らしていた長の親族

 生活に困ることはないが

 定職にも就けず辛い思いをしてきたはずだ 

 その方々の気持ちを考えたことがあるのか?と

 言われたとき、目から鱗でした

 私は何も考えていなかった ・・・

 そこで、それならばと考えたのが

 本家の関連会社で働いていただく事です」

 

「それを聞いて

 俺もすぐに賛成したんだ

 それは良いことだって

 二度と隠れなくて済む」

 

「里が変わるのなら

 本家も変わらないといけません」

 

画伯が戻ったことで

本家にも新しい風が吹き込んだ

御前は画伯を ・・・ 

ずっと待っていたんだと思う

顔つきが ・・・ 全然違う(笑)

 

「さて、儀式の話をしましょう」

 

御前は本家に残る古文書を一つ一つ説明し

まず何から始めるかを教えてくれる

 

「儀式に関しては

 覚えることが沢山あるから

 ゆっくり覚えればいいと思う

 年明けには里に入るから

 暇を見つけて練習して習得する」

 

「はい、それがいいですね

 流石に、短時間では無理です」

 

「新調しなくてはいけないものがある

 今回は二揃え必要だから

 予算を倍にしないといけないな」

 

「儀式も倍の時間がかかりますね」

 

「そうなるな

 先に皇子の即位の儀式が必要

 その後、君の立太子の儀式

 そして即位の儀式だ」

 

「同じ日にして大丈夫なんですか?」

 

「現長の儀式の前日に

 王子の儀式を行う

 それが良いと判断した

 参列するのは君のご両親と俺と彼だよ」

 

「彼ではなく翔様ですね」

 

「ああ ・・・ 多分 ・・・

 彼たちはあの家から出るだろうから

 参列するのは問題ないだろう」

 

俺たちの会話を聞きながら

首をかしげる御前

 

「皇子とは誰のことだい?」

 

そう言えば、この前は長を置いて

一人できたから ・・・

 

「それは ・・・ あの ・・・」

 

どう説明すればいいのか考えてると

 

『智、挨拶をさせてもらうよ

 彼は私の叔父にあたる方のようだ』

 

千年の時を超えて

長に係る方々が転生していたんだ

巡り合わせと言うのは

確かにあるんだなって思う

 

「画伯,皇子が挨拶したいそうです」

 

画伯も弁えたもので

驚くでもなく淡々と御前に伝える

 

「御前、ひっくり返らないでくださいね

 蒼穹国の現皇子がお見えになられます」

 

長は今でも皇太子のまま

画伯の言っていることに間違いはない

 

「それはどういう意味だ?」

 

訳が分からないという顔をして

画伯の顔をじっと見つめる

 

『初めて御目文字致します

 蒼穹国最後の帝の子で智と申します

 姉様を守り、この時代まで繋いでくださったこと

 感謝いたします』

 

千年前のいで立ちで

俺の横に並ぶ皇子が挨拶をする

刹那、涙声で叫ぶ声が聞こえた

 

『皇子 ・・・ あの幼子が ・・・

 立派になられて ・・・

 どんなことをしても皇子を守るべきでした

 それなのに ・・・ 何もできずに

 あのような事態に ・・・

 本当に申し訳ございませんでした

 どうか  ・・・ お許しください』

 

不思議なことが起こるものだ

 

御前の横に皇子の叔父

最初の大野本家の当主が現れ

涙を浮かべてひれ伏した

 

「智 ・・・ これは ・・・」

 

御前が目をまん丸くして

腰が抜けた感じ

 

「驚かないでって言ったでしょ

 こちらが蒼穹国の皇太子

 まさか御前が子の本家の最初の当主

 皇女を連れて落ち延びた后の弟だったとは」

 

「俺もびっくりしました

 すべてが整ったということですよね」

 

「ああ、そうだな」

 

『詫びる必要はない

 父上の判断でそうされたこと

 叔父上はそれを守ったのです

 それに ・・・ 長老は私を離さなかっただろう

 だから、あれで良かったのだよ

 ちゃんと、智に繋がった』

 

暁の一致族と名乗るまでは

身を顰め隠れて暮らした本家

その心労は相当なものだったはずだ

 

 

あれ?ってことは ・・・

父ちゃんと母ちゃんを呼んだら

全員が揃うっていうこと?

 

 

 

 

 

 

<続きます>