Wish you were here  752 | 瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

大野君に魅せられ、重症サトシックのおばさんです。
年甲斐もなく智愛叫んでます。
お名前をお借りして腐小説を書いています。
ご理解いただける方のみお入り下さい。

男性の方のご入室はご遠慮下さい。

智君の家の駐車場に車を止めて

ハタと気が付く

一応、許可は貰ったけど

断れない状況を作って

押し掛けてきた

相当痛い奴 ・・・ な ・・・ 気がする

 

気がするんじゃなくて

相当痛い奴だ ・・・

 

貴方の事になると

見境が付かなくなる

俺の人生の中で

これほど愛おしくて

大事な人はいない

 

暴走するのは仕方ないよなあ ・・・

 

ゆっくり車から降りて

玄関に向かう

ゲンキンなものでどんどん早足になる 

 

引き戸をゆっくりと開けると

玄関先に貴方の靴が綺麗に並べて置いてあった

それを見ただけで笑みがこぼれた

此処に貴方がいる 

 

「ごめんください

 櫻井です」

 

ここ最近で一番良い声(嬉しい声)だと思う

 

 

「は~い 」

 

愛しい人の声が聴こえたあと

ドアを開ける音がして

こっちに向かってくる足音が大きくなる

 

「翔さん ・・・ いらっしゃい

 どうぞ上がってください」

 

笑顔の貴方を見たら

不安だった気持ちが

霧が晴れていくように消えていく

 

「お休みなのに押し掛けてごめんね

 でもね ・・・ もう限界で ・・・

 貴方の顏を見て話しをしたいって

 お母さんと話しですぐに

 家を飛び出してた ・・・ 呆れないでね」

 

「呆れません(笑)

 いつもの翔さんでホッとした」

 

貴方がクスクス笑う

 

「いつもの俺?」

 

「前は直ぐに師匠の家に来てくれましたよ

 最近は工房にも来なくなったから ・・・

 かなり忙しいのかなって ・・・」

 

マジで? ・・・ 確かに忙しかったけど

工房に行く時間はあった ・・・

あったにも関わらず行かなかった ・・・

 

知らず知らずのうちに 

貴方を遠ざけてたのは俺?

 

「貴方が来ない方が良いって ・・・」

 

「ええ、お店には ・・・

 僕の言い方が悪かったのかも ・・・

 それと僕の気持ち ・・・」

 

「やっぱり顏を見て話さないと駄目だね」

 

「そう思います」

 

俺の眼をじっと見詰めて頷く貴方

 

「翔さん、いらっしゃい

 智、そんな所で立ち話しないで

 階段部屋で座って話したら」

 

階段部屋から顔を覗かせたお母さんが

やっぱりって表情を浮かべて苦笑い

 

「お邪魔して良いですか?」

 

「どうぞ ・・・ 今日は泊って行くんでしょ?」

 

「良いんですか?」

 

そこ迄は考えていなかった

顏を見て話しが出来たら

それだけで良いって ・・・

でも、頭の片隅にその気持ちも有った

 

「家は構わないけど

 翔さんが忙しい?」

 

「いえいえ、忙しくないです

 お言葉に甘えさせて頂きます」

 

「素直でよろしい(笑)

 家で遠慮は不要よ

 お昼食べた?」

 

「まだです ・・・」

 

タイミングよくお腹が鳴って

二人とも大爆笑 ・・・

 

「用意するまでの間

 二人で話したら

 昼ご飯食べてから

 美術館に行きます

 それでいいでしょ?」

 

「はい」

 

貴方が俺の背中に手を添えて

中に入るように促した

その手の温もりで

何だかホッとした

 

階段部屋に入って

貴方の好きな場所に腰をおろす

 

「久し振りだね ・・・」

 

「ええ、久し振りです ・・・

 翔さん忙しかったから ・・・」

 

話をする前に抱きしめたい ・・・

どうにもこうにも抑えられない感情

 

「ハグしても良い?」

 

まずは貴方の匂いと温もりに包まれたい

 

 

 

 

 

 

 

<続きます>