想いは歌に ・・・
歌は光に溶けて ・・・
この部屋を包む ・・・
そう信じて ・・・
大きく深呼吸をして
目を開ける
「私たちも謳うよ」
「おいらたちも」
蒼と緋の揺らめく光の前に
チビたちが並ぶ
この部屋の光が
始まりの音を奏で
その音に
玉座のサトシと
チビが声を重ねる
♪ ・・・ We don't have to be together ・・・ ♪
一緒に居なくても
遠く離れていても
♪ This, I promise you foever ・・・♪
永遠に誓うよ
僕は何時だって
君を暗闇から助け出す光になるんだ ・・・
花びら? ・・・
沢山の色を纏った花びらが
この部屋に入り込んで
4人の上で弾けて降り注ぐ
歌が ・・・ 歌が聴こえる ・・・
O国から
wonderlandから
月見亭から
松岡邸から
そして ・・・
社長たちの声が ・・・
溢れ出す光が降り注ぎ
4人を包み込んでいく
♪ I'll come running whenever you are
Whenever you call~ ♪
どこに居たって
走って駆け付ける
僕の名を呼ぶときはいつでも ・・・
君の心の為に戦うよ ・・・
永遠に ・・・ そしてその先も ・・・
どんな時だって
どんな場所に居たって ・・・
♪ promise lmma give you my all ~
僕の全てを捧げるよ
Whenever you call my name, oh~♪
俺の名を呼んで ・・・
次々に入り込んでくる眩い光は
沢山の想いを運んできて
光のシャワーのように
部屋全体を包み込んでいく
「ひ~ちゃん まさきしゃん
かずしゃん じゅんしゃん ・・・
おきちぇ~ ・・・」
チビが涙を浮かべながら叫んだ
沢山の人が想いを歌に乗せて
送り届けてくれた
俺の願いを叶えるために ・・・
「翔 ・・・ 俺はここに居る!
だから ・・・ 俺を呼んで ・・・」
チビたちが4人の傍に飛んでいく
「ひ~ちゃん おきちぇ」
「ひ~ちゃん めをあけて」
「まさきさん おきて」
「かずさん」
「じゅんしゃん」
5人とも泣きながら
4人の周りを飛び
頬から伝う泪が
ぽたぽたと落ちていく
歌が ・・・ 止まることなく
次の歌に変わった ・・・
此処までしてもダメなのか?
泣きそうになる心を振り立たせて
その歌に声を合わせる
♪ ・・・ 煌めくLight 光がそっと暗闇を照らす ・・・♪
「てんとうむち ・・・」
チビが上を向いて
小さく呟く
「てんとうむし?」
しょうが不思議そうに上を向く
「ほんとうだ ・・・ てんとうむし」
「5つのいろのてんとうむし」
「ぼくらのとおなじ」
テラスのジャケットにつけていた
てんとう虫のピンバッジなのか?
チビたちと同じてんとう虫が
部屋の中を飛んで
蒼いてんとう虫が俺の手の上に止まった ・・・
4色のてんとう虫が
それぞれの頬に
ゆっくりと止まっていく ・・・
「翔~!雅紀! 和!じゅん!」
泣きながら
大きな声で叫んでた ・・・
名を呼ぶのはお前たちなのに ・・・
「蒼ちゃん」
「智」
「智」
「兄さん」
翔の ・・・ 雅紀の
和の ・・・ そして ジュンの
声が聴こえたような気がした
<続きます>