キミの夢を見ていたい(扉の向こうにある未来) 106 | 瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

大野君に魅せられ、重症サトシックのおばさんです。
年甲斐もなく智愛叫んでます。
お名前をお借りして腐小説を書いています。
ご理解いただける方のみお入り下さい。

男性の方のご入室はご遠慮下さい。

東の空から曙色が顔を除かせ

空を染め始めて行く

『明けない夜はない』まさにその通り

何度見ても美しい光景に息をのむ

 

「眠れなかった?」

 

寝てるとばかり思ってた翔が

心配そうな顔をして窓際の俺を見た

 

「少し眠ったよ」

 

「嘘ついてもわかりますよ

 目が腫れぼったい(笑)」

 

どうやら見抜かれてる(笑)

ゆっくりとベッドに戻って

翔の肩を抱き寄せた

 

「ふふ、そんなことはないよ

 蒼の歌が聴けたから

 そのあと、すぐに寝たよ」

 

ベッドに横になったから

寝よう試みたのは間違いない(嘘はついていない)

 

「それならいいけど …

 心配な気持ちは分かるんだ

 でも、あの子達の強さを信じてみない

 あの子達は奇跡を起こす力を持ってる

 何故なら、全員が貴方の子どもでしょ?」 

 

あの子達の強さを信じる

確かに妖精は儚い存在

だけど弱いわけじゃない

未来を切り開く力は持ってる

 

「そうだな ・・・ あの子達全員

 挫けない強さを持ってる

 あの瞳の輝きは本物 ・・・ 諦める事はしない」

 

「お兄ちゃんもそうだよ ・・・

 彼は ・・・ 妖精の核を受け入れる覚悟はあると思う

 おちびちゃんも頑固だけど

 彼も相当頑固だよ」

 

「ショウに似てるからだな」

 

「ショウは頑固だったの?」

 

「ああ、頑固だった(笑)

 そっちの事も考えないといけなんだな」

 

緋の妖精の核を受け入れたからと言って

人であることに変わりはないだろう

彼は人のまま生きていける

 

やはり問題は蒼の妖精

リラの小瓶の力で人の容は保てても

儚さはどうにもならない

始まりの5人の力を借りれば

そこはクリアできるかもしれない

 

全ては仮定だが 

今日、再会する彼らが答えをくれるだろう

 

「大ちゃん、あの子達は全員楽園の子どもだよ

 だから、原初の神が守ってた

 『人の世界に干渉せず、ただ見守るだけ』

 は当て嵌らないと思う」

 

翔がニヤリと笑って

俺の背中に回した腕に力を入れた

 

「ふふ ・・・ 言い訳迄考えてくれて

 ありがとう

 確かにそうだな ・・・ 

 妖精界の女神の事は蒼に任せて

 俺は俺のすべきことを考えれば良い」

 

「さとし君達4人は、もう少しだけ 

 守られる存在で良いと思うな」

 

「翔の言う通りだな ・・・ 急ぐ必要はない

 その代わり、お兄ちゃんに頑張って貰うよ」

 

「それは良いけど ・・・

 お兄ちゃんも大変かも ・・・

 それは貴方が一番分かるのかも」

 

翔が思いだしたようにクスクス笑う

 

「俺が一番分かる?」

 

「貴方じゃなくて、貴方の中にいる神様と言った方が良いかな」

 

ショウが大人になるまで見守り続けた ・・・

 

「そう言うことか(笑)」

 

「よく我慢できたね(笑)」

 

「そりゃ ・・・ 相手は唯一愛した人

 見守るだけでも満足だった ・・・

 それに、彼は神様だから

 俺とは違う(笑)」

 

 

「そう言う意味では

 相談相手になれる人が二人もいる」

 

「二人?」

 

「貴方と蒼ちゃん ・・・

 二人とも忍耐強い 

 お兄ちゃんの相談相手になってあげて

 緋~ちゃんも俺も分からないから」

 

「そう考えたら

 ちびの気持ちが一番分かるのは翔だな」

 

「ええ、俺が一番理解できる

 だから寄り添うつもりだよ」

 

「そう言って貰えると心強い」

 

「俺達はあの子達の親みたいなもの・・・

 4人がこの世界で暮らしたいって言ったら

 4人とも養子に迎えればいい」

 

翔の真っ直ぐな瞳が俺を見つめて

大きく頷いた

 

同じ事を考えてた

それを翔にどう伝えるか迷っていた

 

「翔には敵わないな

 俺が迷ってた事をサラッといてくれる」

 

「ふふ ・・・ 当然でしょ

 俺達は魂を分けあって二人

 貴方の思ってる事は直ぐに分かるの」

 

「じゃあ ・・・ 俺が何をしたいのか ・・・」

 

言い終わらない内に唇を塞がれ

甘い甘いkissをくれた

 

 

 

翔のお蔭で気が軽くなった

そうだ、あの子達は楽園の子ども ・・・

あの子達には笑っていて欲しい

 

 

だから ・・・ 俺は何でもするよ

 

 

 

 

<続きます>