Wish you were here 211 | 瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

大野君に魅せられ、重症サトシックのおばさんです。
年甲斐もなく智愛叫んでます。
お名前をお借りして腐小説を書いています。
ご理解いただける方のみお入り下さい。

男性の方のご入室はご遠慮下さい。

驚いた顔の後、花が咲いたように笑って涙ぐんだ

初めて涙が美しい物だと思えた

 

「師匠 ・・・ ビックリするじゃないですか」

そう言って口を尖らせてるけど

花が咲いた様な笑顔は

天上の物かも知れないと思う

 

「サプライズなんだから

 驚いて貰わないと(笑)

 まずは乾杯しないとな」

 

『乾杯はお洒落にシャンパンにしよう』

師匠の一言で決まり

俺が選んで買って来た

 

グラスを手に持って

ここは健太君に任せる事にする

(勿論健太君は子ども用のシャンパン擬き)

 

「おにいちゃん、たんじょうびおめでとう

 かんぱ~い!」

 

「かんぱ~い」

 

グラスがあたる音が奏でる

楽しいメロディー(ちょっとカッコよく言い過ぎかな)

 

シャンパンを一口飲んだ貴方が

嬉しそうな声で

「ありがとう!」って叫ぶ

 

「大ちゃんの喜ぶ顏が見れて

 俺らは最高だよ」

 

「最近忙しそうだったから

 皆で騒ぐのも良いかなって思って」

 

「僕も師匠の提案に大賛成したんだ」

 

「料理は家の店からも持ってきたんだよ」

 

所狭しと並べられた料理を見て

智君が目を丸くする

 

「凄いご馳走!食べても良い?」

 

「勿論、全部智ちゃんの好きなものにしたのよ」

 

お祖母ちゃんがにっこり笑う

 

「お祖母ちゃん特製おでん美味しいから大好き

 しらたきが入ってる(笑)

 後は大根とつくね」

 

おでんの具では大根としらたきが好きだと言ってた

お祖母ちゃん、すべて把握済みって事だ

 

お祖母ちゃんが甲斐甲斐しく料理を皿に取って

智君の前に置いていく

 

「沢山食べてよ

 お仕事してきたんだから

 皆もよ」

 

考えたらお祖母ちゃん以外全員が男

そりゃ食べるよな(笑)

 

みるみる料理が減っていく

 

「櫻井さん、食べてますか?」

 

「頂いていますよ」

 

「飾りつけ大変だったでしょ?」

 

「大変じゃなかったですよ

 健太君という指揮官がいましたから」

 

「おにいちゃんといっしょにしたんだ

 うえのほうがおにいちゃん、したのほうがぼく」

 

「この飾りは健太君が作ったの?」

 

「うん、ばあちゃんととうちゃんがてつだってもらったの」

 

「上手に出来てるね

 この首飾りも凄いの

 お兄ちゃん感動してるもん」

 

「ほんと?」

 

「本当だよ

 お兄ちゃんの宝物にするね」

 

表情が豊かな人だと思ってたけど

ここまで無防備に笑う人だとは思わなかった

相手が健太君だからだ

逢う度に違う一面を知る

 

「兄貴 ・・・ 兄貴」

 

上田が服を引っ張って俺を呼ぶ

 

「なに?」

 

「かおっ ・・・ 少し引き締めて ・・・」

 

引き締めてと言われても ・・・

 

「引き締めてるよ」

小声で答えると苦笑いする

 

仕方がないだろ

こんな可愛い顔してるんだぞ

デレるなって言う方が無理な話

 

「さ~て、ケーキの登場だよ!」

 

師匠の声に合わせるように電気が消えて

お祖母ちゃんがケーキを持って来てくれる

健太君が誕生日の歌を謳い始める

 

♪ HAPPYBIRTHDAY TO YOU ~

   HAPPYBIRTHDAY dear おにいちゃん

   HAPPYBIRTHDAY TO YOU ♫

 

 

「おにいちゃん ローソクけして」

 

智君が大きく息を吸い込んで

23本のローソクを一気に吹き消した

考えたら10歳近く違う ・・・

俺ってかなりおじさんになる ・・・

 

 

 

 

「改めておめでとう

 プレゼントを渡すのは健太から」

 

健太君が笑顔で手を上げた

「は~い、ぼくから!

 ぼくは『え』をかいたんだ」

 

丸められた絵にリボンが結んである

首飾りと同じ色のリボン

これがセットのプレゼントになるのかな

 

「見ていい?」

 

「うん」

 

ピースサインをした3人の絵だ

 

「ありがとう、健太君」

 

健太君をギュっとハグする

俺の時もして頂けるかな(ちょっとドキドキしてきた)

 

「うわ~!上手に描けてる

 これは写真を見て描いたの?」

 

「うん、いっしょうけんめいかいたの

 あまりにてないかも」

 

「ううん、僕も櫻井さんもイケメンさんだ

 凄く嬉しいよ ・・・ 額に入れて飾ろうかな」

 

「智、それはやり過ぎじゃないか(笑)」

 

師匠が苦笑い

 

「やり過ぎじゃないです

 健太君が僕たちを描いてくれた事が嬉しいんです

 この首飾りと絵は僕の宝物です」

 

僕たちって言ったよね

これは喜んでいいって事だよな

 

「ご一緒できて光栄です」

 

「ふふ ・・・ 健太に取っては2人とも大好きだからな」

 

「だって ・・・ すごくたのしかったんだもん

 それに、だいすきなおにいちゃんがよろこんでくれて

 ぼくもうれしい!」

 

「よく頑張りました!」

 

師匠が健太君の頭を撫でた

 

「おにいちゃん けーきたべてもいい?」

 

そうだよね

ケーキも食べたいよね

 

「お祖母ちゃんに取り分けて貰おうね」

 

智君が柔らかい笑みを浮かべて

お祖母ちゃんの方を向いた

 

 

さて、俺は何番目に渡せば良いのだろうか?

ハグはあるのか ・・・

最後は師匠と俺からのネックレスになるんだけど ・・・

 

 

ドキドキしすぎて

落ち着かなくなってきた俺

まるで中学生みたいだ(笑)

 

 

「兄貴、落ち着いてくださいって」

 

上田が横でハラハラした顔をしていた

 

 

 

<続きます>