彼は誰時(世界中の誰よりも)3 | 瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

大野君に魅せられ、重症サトシックのおばさんです。
年甲斐もなく智愛叫んでます。
お名前をお借りして腐小説を書いています。
ご理解いただける方のみお入り下さい。

男性の方のご入室はご遠慮下さい。

帰国の前日、正確に言うと

飛行機に乗る数時間前は忙しい

何故なら愛する貴方へのお土産を

買わないといけないからだ

 

「お土産は要らないから」

貴方はいつもそう言うけど

俺としてはそういう訳にはいかない

 

今回は世界最大の美術館がある国

ここでしか買えないお土産物を探すのが

俺の使命でもある

 

今回の土産は

奇跡が起こると言われるメダイユ(メダル)

「身に着ける人々を照らし、導き、

 希望のメッセンジャーとする為の光」

一番小さな青い色の物を購入した

 

静粛で厳かな光が満ちている教会

その一角で販売されている

 

海外出張する度に思うのは

一緒に来れたらよかったなって思う

貴方の瞳に映った景色はどんな感じなのか

それが聞いてみたくなる

いつか、二人で世界一周の旅に行くのが夢

出来れば豪華客船の旅が良い

 

それを話したら、貴方がクスクス笑った

 

「俺は大丈夫だけど、お前は大丈夫?」

 

「何が大丈夫なの?」

 

「ずっと海の上だぞ

 ボ~っとしてるの得意じゃないじゃん」

 

「貴方と一緒なら平気だよ

 四六時中一緒にいられる

 それに、豪華客船って結構色々あるんだよ」

 

「何が有るの?」

 

「娯楽施設は豊富なの

 プールにシアターにカジノでしょ

 それから ・・・ ジムもあるし ・・・」

 

「へ~ ・・・ そんな凄いんだ」

 

興味を示してくれたのでパンフレットを取り寄せた

貴方は旅費を見て唖然としたまま固まってた

 

「のんびりできるでしょ?

 1ヶ月くらい休暇取ったら行けるかも」

 

「いやいや ・・・ 今は無理だろ ・・・ 

 目ん玉飛び出たよ ・・・」

 

「そう?そんなに高くはないと思うけど」

 

「もう少し年を取ってからでいい

 船は逃げて行かねえからな」

 

結局、豪華客船の旅も先送り

それでも、そういう話が出来るのが幸せなんだ

 

考えたら貴方に出逢って一緒に暮らしてる

それこそが奇跡だと気が付いた

 

「俺の横にお前がいる

 お前の横に俺がいる

 手を繋いで、健康で笑ってられたら

 それで充分なんだよ」

 

貴方がいつも言う言葉

真理だと思う ・・・

 

胸ポケットの携帯が鳴る

貴方からだった

 

「もしもし、搭乗手続きは済んだ?」

 

「今、済ませたところ」

 

「飛行機に載ったら電話できないと思って」

 

「今、掛けようと思ってたところだよ」

 

「今回は俺の方が早かったって事だな

 着いたらそのまま会社に行くんだっけ?」

 

「そのまま家に戻るよ

 早く貴方に逢いたいから」

 

「じゃあ、空港まで迎えに行くよ」

 

「マジで?」

 

「ああ、到着時刻には空港に居るから

 連絡して」

 

「分かった ・・・ 急いで帰るね」

 

「ふふ ・・・ 飛行機の中で走るつもり?

 時間は変わんないだろ(笑)」

 

「着いたら走っていくから」

 

「やっぱり船の旅なんて100年早いな(笑)

 ゆっくり歩いてこい!

 待ってるから」

 

「そうする(笑)

 お土産買ったからね」

 

「楽しみにしてるよ

 スノードーム買ったか?」

 

貴方がお道化た声を出す

 

「それは買いました」

 

「それなら問題ないね

 じゃあ、気を付けて」

 

「早く貴方に逢いたい」

 

「俺もだよ」

 

 

声を聴くだけで心が躍る

離れていた分だけのkissをしよう

貴方の匂いに包まれて

思いっきり抱きしめよう

 

 

 

 

 

<続きます>