不器用な女神?の奮闘 7 | 瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

大野君に魅せられ、重症サトシックのおばさんです。
年甲斐もなく智愛叫んでます。
お名前をお借りして腐小説を書いています。
ご理解いただける方のみお入り下さい。

男性の方のご入室はご遠慮下さい。

冷静沈着で有能な執事である私が

腰を抜かしていてはいけません

ここは平静を保って迎え入れないと

 

「また、妙な所からお越しでございますね

 どちら様でございますか?」

 

ここは毅然とした態度を

 

「おじゃまちましゅ」

 

あらら、愛らしい妖精君?が丁寧にお辞儀をする

 

「いらっしゃいませ」

 

ってそうじゃなくて ・・・

蒼の貴公子様御一行の確認が先

 

「こんばんは、サクライ侯爵家の執事カズナリ・ニノミヤさん

 私はアンティークショップ紅玉のオーナーで

 サトシ・フィンヴァラ・アルフヘイム・大野です

 面倒くさいので蒼と呼んでください」

 

疑問点が一つ ・・・ 私の名前どこで調べた?

ネームプレートはつけていないが ・・・

 

それにしても長たらしい名だ ・・・

意味があるからって普段は短いはずだ

彼は自分が誰であるかを告げた

光のエルフの王 サトシ・オオノであると

 

「私は彼のパートナーで 翔・セリーシール・櫻井です

 同じく緋と呼んでください」

 

アルフヘイムの外交官と呼ばれていた人だ

元は人だったと ・・・

 

「お ・・・ あっ ・・・ ちがっちゃ

 ぼくは おにいしゃんようせいのさとちです」

 

彼の愛らしい声と笑顔を見た途端

眉間の皺が伸びて、目尻が下がってしまう

頭をヨシヨシしたくなるのを堪えて

 

「では、蒼様、緋様、さとし様と

 お呼びすればよろしいでしょうか?」

 

小さな手が私のジャケットの裾を引っ張って

 

「ぼくは さまはいらないの

 さとちでいいよ」

 

愛らしい眼差しが見上げる

この妖精君は置いていって貰おうかな?

笑顔を見てるだけで心が温かくなる

 

「チビがそう言うんだから

 私たちも様でなくて大丈夫だよ

 蒼と緋と呼んでくれれば」

 

いくらそう言われても呼べるわけがない

間違いなく蒼の貴公子御一行様なんだから

 

「そういう訳には参りません

 私共にお越しくださった

 大切なご客人でございます

 当主からくれぐれも粗相のないようにと承っております」

 

「あおちゃん、むつかちくてわかんない」

 

困った顔をして蒼の貴公子の顔を見る妖精君

 

「執事と言うのはその家の顔とも言えるんだ

 どれだけ行き届いているか

 彼を見ればわかる

 だから、大概は彼みたいな人がなるんだよ」

 

緋様、それはどういう意味でしょうか?

私のような堅物だと仰りたいのでしょうか?

この言葉を全部詰め込んだ眼差しで見つめる

 

「ふふ ・・・ 緋~ちゃん、それは藪蛇

 彼のご機嫌を損ねるよ

 堅物ではないと言いたそうだ(笑)

 普通に話して構わないよ

 俺達も肩が凝ってしまう」

 

蒼の貴公子が苦笑いを浮かべる

 

「生憎でございますが

 普段からこの言葉遣いでございます

 さとし様だけさとし君と呼ばせて頂きます

 宜しいでしょうか?」

 

屈んで妖精君と同じ目線に合わせて伝えると

ニッコリ笑って頷く

そうそういないよ、こんな可愛い子ども

思わず頭を撫でてしまった

 

「ちびの願いは聞いて貰えそうだから

 俺たちは我慢しよう(笑)

 さて、ご当主のサクライ侯爵はお戻りですか?」

 

「申し訳ありません

 生憎まだ到着しておりません

 広間にご案内いたしますので

 そちらでお待ちいただけますでしょうか?」

 

「少し早すぎたかな?」

 

二人が顔を見合わせて苦笑している

 

「ゴメン、所要時間の計算ミスだ

 俺一人だと蒼ちゃんの10倍は掛かるから」

 

「あおちゃんは いっしゅんなの

 あ ~ っというまについちゃう」

 

何の話をしているのだろう

所要時間?

 

「あの ・・・ 後学のためにお聞かせ願いませんか?」

 

「なに?」

 

蒼い瞳がキラリと輝く

王子に似た瞳の色だと思った

 

「所要時間と仰られましたが

 蒼様たちはどちらからお見えになられたのですか?」

 

「おみせだよ!」

 

愛らしい声で答えてくれる妖精君

 

「お店と言いますと ・・・

 アンティークショップがある場所ですか?」

 

確か東京に有ると聞いたけど

 

「うん、そこにあるの」

 

私の答えに逐一答えてくれるのは妖精君

 

 

「チビが全部答えちゃうな(笑)

 どうやって来たかは見てたでしょ?」

 

蒼の貴公子がニヤリと笑う

 

「はあ ・・・ 光に包まれてお見えになられたようですが

 私の見間違えでしょうか

 私共のシンボルツリーから出ていらしたような ・・・」

 

「うん、そこからきちゃよ」

 

屈託のない笑みを浮かべる妖精君

 

「それ以上の詮索は必要ないと思います

 私が人だった時には

 全く理解できませんでしたので」

 

少し厳しい顔つき(さっきのお返しだ)

それに彼は、やっぱり人だったんだ

 

 

3人を広間にお通しして

お茶の準備を始めた所に

ショウ様がご帰宅されたとメイドが伝える

 

「当主が帰宅いたしました

 すぐに呼んでまいりますので

 お待ちください」

 

メイドにお茶を出すように指示をして

玄関に向かう

 

 

この場合少しは嫌味を言っても許されると思う

蒼の貴公子のオーラに気圧されて

背中が汗まみれ(これを冷や汗と呼ぶ)

 

 

そもそも、王子の為の企画

BIRTHDAYパーティーだと思うが

そのれを依頼する相手が蒼の貴公子って

頭がどうかしてる(畏れ多いと思わなかったの?)

一体、誰の提案なんだ?

 

 

 

 

 

<続きます>