これが恋と言うものか 45 | 瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

大野君に魅せられ、重症サトシックのおばさんです。
年甲斐もなく智愛叫んでます。
お名前をお借りして腐小説を書いています。
ご理解いただける方のみお入り下さい。

男性の方のご入室はご遠慮下さい。

夜遅く昇るのは下弦の月

東の空に半分の月が見える

冬の夜空は月も星も綺麗だ

夜空を眺めてたら置いて行かれた(笑)

大学進学に影響する教科でもない

美大に行きたいと言う生徒が皆無ではないが

その場合、美大専門の予備校に通い

美大専用の試験の対策をする生徒が殆ど

あまり役に立っていないのが現状(笑)

まあ、悩み事の相談くらいかな

 

だから、職場の飲み会は苦手

話を振られても返答に困る

置いて行かれたことを幸いに

行きつけのパブに向かった

 

イギリス最古のパブと言われるお店を再現したらしい

店は近代的なビルの地下にあるんだけど(笑)

 

スコッチの水割りにしようかな

ハイボールにしても良いかな

取りあえず水割りをオーダーして

君にメールを入れた

真面目なのか律儀なのか

引っ張られるように、二次会に連行されていた(笑)

助け船を出す暇もなく

歩いていく背中に手を振った

 

それでも、もう少し一緒に居たいなって思って

抜けられるかは ・・・ 半々かな?

それならそれで、少し飲んだら帰ればいい

 

おおよその予想に反して

10分もしないうちに返信が来た

協力してくれた先生がいたかな?

酒が入ってるんだから

走って来なければ良いけど

 

 

君が来ると言うだけで

胸の高鳴りは大きくなる

 

「何か良い事がありましたか?」

 

いつもは寡黙なバーテンダーが笑顔で訊ねて

コースターの上に水割りを置いた

 

「ええ、断られると思った相手が来てくれるので」

 

「それは宜しかったですね」

 

既に置かれたグラスの横に

何種類かのドライフルーツが載った皿を置いた

 

「ゆっくり飲みながら話す機会が無くて」

何故ならすぐに寝てしまう(笑)

 

「お忙しい方なんですね」

 

思い出したら自然と笑みがこぼれる

 

「忙しいのかなぁ ・・・」

 

心の中が忙しいのかも知れない

まだ葛藤してるから(笑)

遠くから見守っていた日々と比べれば

側で待つ時間さえ愛おしい

俺は君から絶対離れない

二人を繋ぐ絆は切れることは無いから

 

大きな音を立ててドアが開いた

案の定、走ってきたようだ

カウンターに座る俺を見つけて

満面の笑みを浮かべて歩いて来る

 

「早かったな」

 

「ええ、携帯を見て笑顔、周りを見て難しい顔って

 百面相を繰り返していたらしく

 村沖先生が助け舟を出してくれました

 それより、酷いじゃないですか

 どうして帰るって言ってくれなかったんです?」

 

隣に座るなり

口を尖らせて不満を口にする

 

くるくる変わる表情が可愛かったに違いない

村沖先生には感謝しないと

(お礼は言わないけど)

 

「綺麗な夜空を見上げてたら

 置いてきぼりを食った

 気が付いた時、先生の背中は遠かった

 俺の声は届かなかったと思う ・・・

 それを言うなら、先生は振り向かなかった」

 

チラッとこっちを見る事もしなかった

拗ねた顔をしたら慌てた表情をする

 

「それはですね

 1年目の教師は最後まで付き合うのが筋でしょ

 まさか、帰る選択肢があるとは思わなかったから

 だから、ぜったい先生も来てると ・・・

 店に着いていないと分かった時の落胆

 分かりますか?」

 

この必死に言い訳と淋しそうな顔

本当に可愛い

 

「何でそんな落胆するの?」

 

「それは ・・・ 」

 

『それは』の続きが言えない(笑)

相変わらず、心のガードは固い

 

「これはどっちも悪くないから

 お互い謝る必要はないな

 先生は何を飲む?」

 

追及を逃れたと思ったのか

少しホッとした顔をした

 

「何を飲んでるんですか?」

 

「スコッチの水割り

 ツマミはドライフルーツ

 結構おいしいよ」

 

「じゃあ同じ物を頂こうかな

 それにしても洒落たパブですね」

 

俺の行きつけって言うのが意外だったのか

店内をぐるりと見回してる

 

「ここはイングランド最古のパブらしい(笑)」

 

バーテンダーに同意を求めると

ニッコリ笑って頷いた

 

「彼にスコッチの水割りを」

 

「かしこまりました」

 

「先生、カッコいいですね」

 

これは酔いが回ってる気がする

 

「普通に注文しただけなのに?」

 

「スマートだなって思って ・・・

 最古のパブってこんな感じなんですね」

 

物珍しいのかカウンターの椅子までチェックしてる

 

「何か所か最古って呼ばれるパブが有る

 ここはどこの最古だったかな?」

 

「先生留学してた

 だからご存じなんですね」

 

「ロビンフッドの頃からのパブとかもある

 いつか、一緒に行けたらいいな」

 

鳩が豆鉄砲食らったみたいな顔をして固まった

 

「い ・・・ 一緒 ・・・ 海外 ・・・」

 

片言だし(笑)

 

「いつかね 」

 

「いつか ・・・ いつでしょう?」

 

今度は食い気味で身を乗り出した

 

「夏休みを利用していくのも良いかな」

 

「そうですね ・・・是非ご一緒します」

 

クリスマスに、海外旅行

予定だけは決まっていくけど(笑)

自分の気持ちに素直になれるかな

 

 

 

気長に待つよ

今日は寝ないかな?

う~ん、寝そうな雰囲気が漂ってる(笑)

 

 

 

 

<続きます>