full of love 11 | 瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

大野君に魅せられ、重症サトシックのおばさんです。
年甲斐もなく智愛叫んでます。
お名前をお借りして腐小説を書いています。
ご理解いただける方のみお入り下さい。

男性の方のご入室はご遠慮下さい。

鮫島グループを一流企業にのし上げた二人

その二人の眼光と言ったら相当な物

見込みがないという判断したら容赦ないと思う

だから今回の申し出は

鮫島祖父さん個人の出資の話なんだ

先ずは様子を見ると言う事だろう ・・・

 

その二人からお墨付きを頂いた俺の親父って何者?

 

「難しい話は後日という事で

 その話の時は、お父上にも同席願いたい

 あくまでも、お父上ありきの話だと思ってくれんかな」

 

祖父さんはニコニコしてるけど

押さえるところ、しっかり押さえてる

 

「それは勿論です」

 

「悪く思わないでくれるかな?

 君を信用していない訳ではないんだ

 君の熱意は充分承知した上での提案

 それに、契約ごとはお父上の方が詳しいはずです」

 

お父さんが優しい声で諭すように話す

 

「世の中、若い社長には風当たりが強いからな

 お前さんが自由に動き回れるように

 しっかりとした大人が必要じゃと思ってな」

 

祖父さんまで、あとに続く

 

「お二人の配慮に感謝します

 ありがとうございます」

 

「そう言って貰えてホッとしたよ

 君の気分を害してしまったら

 後で、智に叱られてしまう」

 

お父さんがホッと胸を撫で下ろした顔で笑う

 

「そうじゃな ・・・ 

 儂も、もう嫌われたくはないからのぉ」

祖父さんが声を立てて笑う

 

「では、そろそろ失礼いたします

 父さん ・・・ 宜しいですか?」

 

「そうじゃな、長居して煙たがられてもいかんからな」

 

「ゆっくりして行ってください

 コーヒーを淹れます」

そう言って、二宮君が席を立つと

 

お祖父さんが立ち上がって

二宮君に向かって頭を左右に振る

 

「充分、頂いたから気にせんで良い

 そうじゃ、一度みんなで遊びに来なさい

 ご馳走するから」

 

「宜しいんですか?」

 

「年寄りの毎日は暇じゃで(笑)」

 

「そうでもないでしょ

 これでも、結構忙しいですよ」

 

だろうな ・・・一線を退いたからと言って

大人しくしてるとは思えない

 

「智君から伺っています

 夢を持つ若者の支援をする団体を作るそうですね?」

 

「ああ ・・・ それはな、あの子が言った事なんじゃ」

 

そうなの?

その話は聞いてないけど ・・・

 

「そうなんですか?」

 

「そんな顔をするでない

 儂が耄碌しないように

 生きがいを見つけろと言ってくれたんじゃ

 置かれている環境で夢を諦めてしまう若者に

 援助をする基金を作れとはっぱを掛けられた」

 

貴方の話をするお祖父さん

嬉しくて仕方が無いって顔

 

それに ・・・ 貴方なら言いそう

本当に苦労してきたものね ・・・

その姿を見てきた二宮君が、俺の顔を見て大きく頷いた

 

「それで立ち上がったという事ですか?」

 

「ああ、あの子からは教えられることばかりじゃ

 今回の援助もその一環なんじゃ

 櫻井君 ・・・ 儂には勿体ない孫じゃ ・・・

 あの子の事、よろしく頼むな」

 

そう言って、深々とお辞儀をする

 

「頭を上げてください

 まだまだ、未熟な僕たちです

 今後もご指導ください

 よろしくお願いします」

 

二宮君と二人深々と頭を下げた

 

「それでは、失礼いたします」

 

お父さんがお祖父さんの背中に手を添えて

玄関に向かう

 

その後姿を見て

この2人にとって、貴方は大事な大事な宝物

その想いが伝わって来て胸が熱くなった

 

 

二人で見送りをして部屋に戻ると

二宮君が大きく息を吐いた

 

「はあっ ・・・ 緊張した」

 

「確かに緊張するな ・・・」

 

「でも、良い話で良かったですね

 経営に関しては、俺も心配でしたから」

 

安堵の表情を浮かべる

 

「ああ、またとない話だと思ってる

 だから失敗は出来ない

 ここは一丸となって前に進まないと」

 

貴方がGOサインを出した

俺以上に現状を把握してるって事だ

 

「お父さんは賛成してくださいますか?」

 

「それは大丈夫だと思う

 ゆくゆくは社長にって話をしてたから

 これを機に退職するかもしれないな ・・・」

 

「そうなると ・・・ 別に事務所を構えないといけないですか?」

 

事務所で暮らしてる二宮君にとっては死活問題

家賃が発生してしまう

 

「それも追々話し合っていけば良いと思ってる

 暫くは現状維持で

 新たに事務所を構える余裕はない

 先ずは、人並みの給料を支払える様にならないと」

 

苦笑いを浮かべた二宮君が

 

「先ずはそこを解決しないと

 相葉君の部屋に転がり込まないといけない(笑)

 ただ、お母様にはなるべく早く来て頂きたいです」

 

「それは直ぐにでも ・・・

 それより、26日の事を詰めないと」

 

「じゃあ、コーヒーを淹れます」

 

二宮君がニッコリ笑って

キッチンに向かった

 

 

 

 

 

<続きます>