これが恋と言うものか 7 | 瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

大野君に魅せられ、重症サトシックのおばさんです。
年甲斐もなく智愛叫んでます。
お名前をお借りして腐小説を書いています。
ご理解いただける方のみお入り下さい。

男性の方のご入室はご遠慮下さい。

あの瞳だけは覚えてる ・・・

曇りのない澄んだ瞳が真っ直ぐ空にのびてた

その熱い眼差しを向けたのは ・・・

その瞳に映るのは ・・・

遠い遠い昔の話

 

 

♪*:・’゚♭.:*・♪’゚。.*#:・’゚.:*

 

 

今日の空は天色よりちょっと薄いかな

空色と白藍の中間くらい

その上に真っ白な雲が浮かんでる

 

一枚の絵のようだ

 

 

鈍感な彼は誘った意味に気が付いたかな?

長期戦は覚悟の上 ・・・ 

焦らないでのんびり行くよ

 

 

:,。゚・:,。☆゚゚・:,。゚・:,。☆゚゚・:,。゚・:,。☆゚

 

 

昨日の夜は眠れなかった

誘って貰えたのは嬉しい

だけど ・・・ その意味が分からなくて

頭の中色んな事がグルグル回って

ドキドキが治まらなくて

体は眠りたがってるのに頭だけが冴えて

結局、寝付いたのは夜明けが来る直前

 

けたたましくなる目覚まし時計の音で目が覚めて

ぼんやりした頭のまま学校へ向かった

 

校舎に向かう坂道を急ぎ足で上っていく

目の前に、少し猫背の貴方がいた

鼓動が早まるのが分かる

思わず握り締めた掌に汗が滲む

落ち着け ・・・ デートと決まった訳じゃない

金曜だから食事に誘われただけかもしれない

 

俺の気持ちは知らないはず

つまりは同僚と出掛けるって思ってるのかも ・・・

そうに決まってる 

 

 

「大野先生 ・・・ おはようございます」

 

後ろから声を掛けると

ゆっくり振り返って

 

「おはよう、櫻井先生」

そう答えて、少し眠そうな顔で微笑んだ

 

何を話そう ・・・ 緊張する

いつも通りで良いいつも通りで

だけど、帰りの事を考えるとドキドキしてきた

 

「昨晩は暑かったですね」

何でもいい、差し障りのないことを ・・・

 

「そう?そこまで暑くは感じなかったけど」

小首を傾げて、俺の顔を見る眼差しが優しい

またもドキっとして顔が火照る

 

ああ ・・・ そうだ体が熱かったの気持ちが高ぶってたせいだ

 

「そうですか? ・・・ 俺は暑くて ・・・」

手団扇で顔を仰ぐ仕草をすると

 

「それは櫻井先生が若いからだね」

そう言って可笑しそうにクスっと笑った

 

「若いって ・・・大野先生っだって若い ・・・

 あの ・・・ 帰りはどこで待っていれば ・・・」

 

「帰り? ・・・」

 

え?昨日誘って貰ったのは夢?

今度は冷や汗が出てきた ・・・ 

俺の聞き間違い? 

 

「赤くなったら青くなったり忙しないね(笑)

 待ち合わせ場所は I 橋駅西口ね

 混んでるかもしれないけど 」

 

I 橋駅西口 ・・・ 野球観戦とか? ・・・

 

「あの ・・・ こっから一緒に行けば良いんじゃ ・・・」

 

「う~ん ちょっと先に済ませたいことがあるから

 そうだな ・・・ 待ち合わせ時間は6時

 ギリギリだけど大丈夫だと思う」

 

安心していいよって顔で笑うけど

行先すら分からないから ・・・

 

「どこに行くんですか?

 こんな服装で大丈夫でしょうか?

 

何と頓珍漢な質問

 

「ふふっ ・・・ その格好で大丈夫だよ

 行先ねぇ ・・・ 先生が一番行きたかった所かな(笑)

 のんびりしてると職員会議に遅れますよ」

 

窘めるように腕時計を見せた

 

「やばっ ・・・ 時間が ・・・

 先生急ぎましょう」

 

貴方は苦笑いを浮かべて

 

「櫻井先生、先に行ってください

 僕は大丈夫だから」

 

職員会議は一緒に出てるはず

大丈夫って説得力がない

ゆっくり歩く貴方の背中をそっと押した

 

「同じ会議に出るんだから大丈夫じゃないでしょ」

 

「僕は櫻井先生より目立たないから

 ゆっくり入って行っても分からない」

 

「それは狡いでしょ」

 

「アハハ ・・・ 主要教科の先生とは違うんです

 教科の打合せ事項がないでしょ ・・・」

 

確かに ・・・ それはそうだ ・・・

大野先生は、いつも全体会の時に顔を出す

 

「でも、一緒に行きたいんです」

強引でも何でもいい、一緒に登校したい

 

ニヤリと笑うと

可笑しそうに笑って応えてくれた

 

 

今日一日、ちゃんと授業できるかな

それよりなにより

今日だけは、何が何でも定時に帰る

 

 

考えたら、またドキドキしてきた

 

 

 

 

 

 

<続きます>