続当主の憂鬱 7 | 瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

大野君に魅せられ、重症サトシックのおばさんです。
年甲斐もなく智愛叫んでます。
お名前をお借りして腐小説を書いています。
ご理解いただける方のみお入り下さい。

男性の方のご入室はご遠慮下さい。

食事中、マサキは一言も話さなかった
何で怒ってるいるのかも、さっぱり理解出来ない
そもそも二人の問題なんだから …
その仏頂面は見たくない

「マサキ、なんか言いたいことあるのか?」

マサキはにこりともせずに

「別に … 二人の事に口出しするなって言ったでしょ
俺には関係ないから
カズナリ、デザートはいらない
部屋に戻る」

そう言って、大きな音をたてて椅子を引いて
立ち上がって部屋を出ていく

「何を怒ってるんだか」

元々、サトシとは仲良しだったから
深く考えずに、なんでもサトシの肩を持ちたがる
しかし今回は俺に非はない
それに俺の沽券に関わる事でもある

カズナリが側まで来て
「ショウ様、デザートお持ちいたしましょうか?」
って、何食わぬ顔で訊ねる

コイツの態度も気になる …

「いや、俺もいらない部屋に戻る」

「畏まりました、お酒の用意はよろしいですか?」

「後でブランデーを持ってきてくれ」

「承知いたしました、後程お持ちします」

何だか気にくわない … 何も言わないのが …

「何か言うことはないのか?」

そう訊ねると、怪訝な顔をして

「先程から私に何を言わせたいのですか?
何も申し上げることはないとお答えいたしました
それではご不満ですか?」

「いつもなら、要らぬ世話まで…」

「それはショウ様ご自身がお迷いになっておられるからではないですか?
夫婦喧嘩は犬も食わない
私が口出す問題ではありません
どうぞお二人で解決下さい」

我関せずの冷静な返事
何も隠してないって事でいいのか…

それに二人で解決って
一方的に売られた喧嘩なんだ買うしかないだろ

「別に迷ってなどいない
さっき言った通りにしてくれ」

それだけ言い残して席をたった

「ショウ様」

きたきた、内心待っていた言葉だけど
そんな素振りを見せないように
苦虫を潰したような顔で振り向いて

「何か?」って訊ねると

「その件につきましては
先程手配いたしましたので
ご心配には及びません」

そう言って一礼して側を離れた
そのよそよそしい態度が気になるけど
これ以上問い詰める訳にもいかない

俺は何かを見落としてるのか?
サクライ家も安泰です
その言葉が引っ掛かる


部屋に戻って、携帯をサイドテーブルに置いて
ベッドに横たわる

もうすぐ電話がくる時間
どんな声で出ようか …
イライラしてるからまともに話せるかな …
時計と携帯を交互に眺めながら
着信を待った …

30分 … 一時間 … 携帯がならない


携帯が壊れてないか確認
会社の番号を入れたら繋がった
壊れてない …

そろそろカズナリが酒を持ってくる
ドアを叩く音

携帯をベッドに放り投げて
カズナリを中に入れた


サトシのバカ
俺を本気で怒らせたいの…



〈続きます〉