5分間の恋 68 | 瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

大野君に魅せられ、重症サトシックのおばさんです。
年甲斐もなく智愛叫んでます。
お名前をお借りして腐小説を書いています。
ご理解いただける方のみお入り下さい。

男性の方のご入室はご遠慮下さい。

潤んだ瞳が俺を見つめる
ほんのり肌が上気して
理性 … 持つか?
自信がなくなるほど艶っぽくて
本当に貴方に酔いそうになってる

「櫻井さん … 翔くん … フフっ… 飲んでますか?」
って、フニャとした顔で笑って
俺の腕に触れる

しょ … 翔君 … 名前読んでくれた
それだけで顔面崩壊しそう

「飲んでますよ…大野さん大丈夫ですか?」
そう言って顔を見つめると
大丈夫ってクスクス笑ってる

酔うと普段以上に柔らかい人になるんだ
その上、可愛さ倍増
この甘えた表情と仕草、抱きしめたくなる
誰にも見せたくない
俺、酔ってる場合じゃない

早々に家に送り届けなきゃ

「そろそろ帰りましょうか?」
って、訊ねると

ちょっと口を尖らせて
「もう帰るの?」
って、淋しそうに呟く

いやいや … 帰りたくはないけど
回りが全員ライバルに見えてくる …

「明日も早いでしょ?家まで送りますから
少し酔いを冷ましながら帰りましょう」

「酔って … ないもん …
たのしいのに … そぅ … かえる?
うん … ひとりで … らいじょうぶ
翔きゅん いくよ…」
って、俺の腕を引っ張って立ち上がらせた

一人でって … ダメでしょ?
誰かに連れていかれちゃうよ

大野さんは酔っているにもかかわらず
代金だけは割り勘だって譲らず
会計は割り勘で支払って外にでた

「オイラ、送ってく」
って、手を繋いで歩き始めるから

「公園を通って帰りましょう」
って提案すると、キョトンとした顔で
小首を傾けて

「 な んれ … 駅は … あれどっち…」
って考えこんでる

「行きますよ」
誤魔化して連れ帰らなきゃ、マジで危ない

「 … じゃあ … こっちかな …」
そう言って、公園に向かって行った
時々立ち止まって空を見上げて

「今日は星が綺麗」
って、見つめる瞳がキラキラしてる

公園の中の野外音楽堂の前まで来ると
一人で舞台にかけ上がって
軽やかなステップを踏みながら踊り始めた

公園の街灯に照らし出された貴方は
とっても輝いてて … 声も出せないほど美しくて
心を奪われるってこの事なんだって
妙に納得してた

「まだまだなんだ」
って、自信なさげな顔で俯くから

もう … 理性が吹っ飛んだ
舞台の貴方の手を引いて
抱きかかえるように下におろして

ぎゅっと抱きしめて、そっと唇を重ねた

やばい … 止まらなくなる
嫌われたらって頭を掠めて
すぐに唇を離すと

「ハグとチュは … いいんだ …」
って、嬉しそうに笑って

「じゃあ … オイラもする…」
そう言って 、頬にチュってして
クスクス笑ってる


この人 … かなり酔ってる
きっと覚えていない

やっぱり、恋人のキスは素面の時が良い
覚えてないって言われるのは辛いから

大野さんの手に俺の手を重ねて指を絡ませて
ぎゅっと握りしめた

「部屋まで送りますね
明日の朝もいってらっしゃいが聞きたいから
帰りましょう」

大野さんは小さく頷いて
「 … オイラ … 眠い … 」
って、電池切れのおもちゃみたいに
動きがゆっくりになった

もうすぐ着きますよって話し掛けながら
大野さんの部屋の前まで送り届けて
中に入るのを見届けた

「鍵を掛けて下さいね」
って、ドア越しに声を掛けると
カチャって音が聞こえた

「おやすみなさい、今日は楽しかった
プレゼントありがとう」
って、伝えると

「オイラも … おやすみなさい …」
って、声が聞こえた


中に入ったら無理、押さえられない
自分に言い聞かせて階段を降りて
夜空を見上げながら、駅に向かった


大野さん、ゆっくり休んでね
欲を云えば、俺の夢を見てほしい

貴方からの返事を貰ってから
あの部屋で朝まで一緒にいたい

貴方の夢が叶う日がくるのを
首を長くして待ってますから




〈続きます〉