彼は誰時 71 | 瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

大野君に魅せられ、重症サトシックのおばさんです。
年甲斐もなく智愛叫んでます。
お名前をお借りして腐小説を書いています。
ご理解いただける方のみお入り下さい。

男性の方のご入室はご遠慮下さい。

昨日、大野さんから電話があった

明日、東京に帰るからって


一日千秋の想いで一週間近く過ごしてた

心待ちにしてた俺は思わず


早く抱きしめたいって言う所を、早く抱き合いたいって言っちゃって

大野さんに、「翔君、頭ン中はその事ばっかなの」って呆れられた

 

あながち、間違ってはいない ・・・ 仕方ないでしょ、それが本音なんだから ・・・ 

声を聞くだけで ・・・ 体が熱くなるんだ

あんなに激しい貴方を思い出して ・・・ 愛しさがどんどん増していく 


一刻でも早く逢いたい俺は空港まで迎えに行くって申し入れたら

丁寧に断られた ・・・ 丁寧でもぞんざいでも断られたのに変わりない


「一人で飛び出したんだ、一人で帰らないと

 待ってるカズに叱られるだろ」


・・・ そうだね、俺が説得したんじゃない ・・・ 

俺が行く前に決めた事 ・・・ 貴方は一人で乗り越えてた ・・・


最後に釘を刺された


「仕事を放りだして来るのだけは止めてね」


それは大丈夫、こっち戻ってからいつ帰って来ても良いように

仕事を前倒しして、会議の予定は午前中にいれた

なので、大手を振って会いに行ける



大野さんのマンション近くの公園の車止めの柵に

神妙な顔をした大野さんが腰掛けて、公園の中を見つめてた ・・・


何か有った?


心配になって駆け寄って声を掛けた



「大野さん ・・・ お帰りなさい ・・・ どうしたの?」


そう声を掛けると、ゆっくり俺の方に向き直って

柔らかい顔で笑った


「ただいま ・・・ 翔君仕事は?」

って、俺の表情を窺う様に見つめる


「ちゃんと終わらせてきました、放りだしてなんていません

 それより ・・・ 何か心配ごと?」


貴方は微笑んだまま、大きく頭を振って


「違うよ ・・・ 今ね思い出してた ・・・ 


 あの日 ・・・ ここで厄介なリスを拾ったなぁって ・・・

 きつめの香水プンプンさせて、酔ってんだか酔ってないんだか分からない奴で

 まだ肌寒いのにベンチで寝てたんだよ ・・・ ふふっ 狸寝入りだったみたいだけど

 俺の大事なビールをやったら、くれた以上飲み干すまで付き合えって

 絡まれて、部屋までついてこられて ・・・ 結構、遠慮ないリスだった ・・・

 

 ・・・ でもさぁ ・・・ 必死に悪ぶってて ・・・ 可愛いリスだった ・・・

 ・

 ・

 ・

 運命だったんだ ・・・ 出会う ・・・ 桜の木に感謝だな ・・・

 ・

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 ・

 ・

 ・

 相葉ちゃんと話してきた ・・・・・・」


そう言って、徐に立ち上がって 

貴方は俯いて ・・・ それから



「俺の特別は翔君だって ・・・ ちゃんと伝えたよ ・・・

 だから ・・・ 心配しなくて良いから ・・・」


貴方が俺の手を掴んで握り締めた


雅紀とはまだ話していない

大野さんが話すからって言ってたから 


正直、今日どんな顔して会えばいいか考えた


「俺は遠慮した方が良いのかな?」


そう呟くと、大野さんは優しく笑って


「ダメだよ ・・・ それをしたら二度と会えなくなる

 気を遣わせたって ・・・ 相葉ちゃんが落ち込んで

 今度は相葉ちゃんが来れなくなる ・・・

 俺にとっても翔君にとっても大切な人だろ

 ゆっくり分かって貰えばいい ・・・ 

 もしかして、俺 間違ってる?」


俺だったら ・・・ もし雅紀とこの人が付き合いだして ・・・

みんなが集まるとき、雅紀だけが遠慮して来なかったら

次からは俺が行かない ・・・ 気を遣われることが辛い ・・・

腫物に障るように接しられても嬉しくない ・・・



「間違ってないと思います

 時間があったら、雅紀と話したいって思います

 彼奴が聞ける状態なら ・・・ 無理強いはしません

 潮時って大切だから ・・・ 」



貴方は、じっと俺の瞳を見つめて大きく頷いて


「うん、そうだね翔君と相葉ちゃんが二人で話すこと ・・・

 翔君 ・・・ お願いがある ・・・ 

 これから、どんな時でも俺が間違ってたら教えて

 それは違うって ・・・ そう言い合える二人でいたい ・・・

 俺も言うから ・・・ 」



「ずっと二人で歩いて行くんだから ・・・ 当然です

 俺、ダメだししますよ覚悟してくださいね」


って答えると、可笑しそうにクスクス笑って


「お手柔らかに」

って、いった後


「翔君、先に行ってて 

 カズが一人でてんてこ舞いしてるかもしれないから

 俺はもう少しだけここに居るよ ・・・」


きっと、雅紀の姿が見えたら戻ってくるつもりだね

それから、和也君への配慮もあるんだろう

大野さんにとってあの3人は大切な人だから


それに、俺も彼と少しだけ話したいから ・・・


「それじゃあ、大野さん先に行ってます

 待ってますから」


そう言って、その場を離れようと歩き出したとき

後ろから声が飛んできた



「翔 ・・・ 二人の時は大野さんじゃなくて名前で呼んで」


って、振り返ると、むすっとした顔で口尖らせてる ・・・

可愛すぎるでしょ ・・・ kissしたくなる


「その顔反則 ・・・ kissしたくなる ・・・

 智 くん ・・・ 先に行ってるね」


そう言うと、傍まで寄ってきた貴方が

いきなり、掠め取る様にkissして

 


呆気にとられる俺に舌をペロッと出して

悪戯っぽく笑った




どれだけの魅力を隠し持ってるの

貴方を知れば知るほど好きになっていく

繋いだ手は離さないから

だから、貴方も離さないで




「智 ・・・ 愛してる」

って囁いたら



耳まで真っ赤にして


「まだ ・・・ お日様出てんぞ ・・・

 恥ずかしいだろう ・・・」

ってブツブツ言って、さっきの柵の所に戻っていった









<続きます>