Ray of hope 80 | 瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

大野君に魅せられ、重症サトシックのおばさんです。
年甲斐もなく智愛叫んでます。
お名前をお借りして腐小説を書いています。
ご理解いただける方のみお入り下さい。

男性の方のご入室はご遠慮下さい。

この庭は1年中花が咲いている

季節に関係なく、色とりどりの花が咲く



「サトシ、この庭に季節ってないの?」

って、雅紀が不思議そうに尋ねる



「この庭は特別みたいだね、どうなってるのかは知らない

 流石に、季節に咲く木の花は無理みたいだよ」


そう答えると、カズが辺りを見渡して指をさしながら


「桜草、撫子、カタクリ、桔梗、ミヤマシャジン、牡丹、山百合、萩 ・・・

 桜、藤、山茶花、木蓮、桃、梅 ・・・

 懐かしい草木が沢山有りますね」


って、俺の顔を見て笑う



「この庭は俺の為に作られたんだ

 3人で暮らした場所を忘れないようにって、種や苗を持ち込んだらしい

 全てが一斉に咲くなんてことは無いよ

 既存の花とのバランスをとって、綺麗に咲かせるよう管理してる

 俺は妖精と話すのが好きだった」




吹き抜ける、心地よい風を受けながら

庭を歩いていると、小さな踊り場が見えてくる




「あれはなに?」

雅紀が指さして尋ねる




「エルフの舞 ・・・ 時々父さんが舞うんだよ

 凄く綺麗なんだ、俺なんか足元にも及ばないくらい美しい」




「サトシのお父さんは謳うの?」




「歌は俺だけ ・・・ 音楽に合わせて舞う事はあっても

謳わない、歌は母さんから教えてもらったからね

俺の歌で舞った事はあるよ」



桜の花が咲く頃になると、父さんは必ず俺の歌に合わせて舞う

きっと、母さんの為に舞ってたんだね ・・・

だって ・・・ 瞳が濡れてたから



ひらひらと舞う桜の花びらの中、

美しく舞う父さんの姿は幻想的で

歌を謳うのを忘れるほど、綺麗で素晴らしかったのを覚えてる




愛する人の為に ・・・ 淋しかったね

今ならわかるよ ・・・ 愛する人を待ちながら舞う想いは





翔 ・・・ 君に会いたい ・・・ 

君の笑顔が俺を支えてる ・・・

例え誰にも分かって貰えなくても ・・・





・・・ サトシ ・・・ 俺達はずっと一緒だよ ・・・


俺の心の中に居る、翔太郎が呟いた




空を見上げて君を想う






カズが俺の肩を叩き、真剣な眼差しで見つめて


「サトシ、俺達はサトシの選択に賛成します」



そう言って、カズと雅紀が大きく頷く




「カズ ・・・ 雅紀 ・・・ 賛成してくれてありがとう

 こんなうれしい事は無いよ ・・・

 一緒に居られなくなるかもしれない、それでもいいの?」



今までのように一緒に居られなくなる ・・




カズは大きく頭を左右に振って


「一緒に居ますよ、どこまでも一緒に」

そう言って、雅紀を見つめる



「サトシ、俺達はサトシの傍に居る

 サトシが櫻井さんを待ったように、俺達はサトシを待つから

 何十年たっても必ず会えるから ・・・ だから待つよ」


そう言って、二人が俺の手を握り締める




「だから、一つずつ問題を解決して、家に帰りましょう

 のんびりしてると、櫻井さんが年を取ってしまう」

ってカズが言えば



それを受けて雅紀が

「そうだよ、櫻井さんがお爺ちゃんになっちゃうよ」

そう言って、クスクス笑う




カズが賛成してくれた ・・・ 逞しくなったね

二人が支えてくれるんだ頑張るよ




「ありがとう ・・・ 父さんに話すよ俺の気持ち

俺の住む場所は人の世界

 分かって貰える様に何度でも ・・・

 父さんにとっては辛いことかもしれないけど ・・・」








その為に来たんだ














俺の我儘 ・・・ 母さんは最後に賛成してくれた





















父さんごめんね ・・・ 俺は母さんと同じになるよ 








 

<続きます>





 



*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆

こんばんは

今年も、残すところ今日を入れて3日


早いですね1年がたつのは汗


6月から書き始めたRay~も80話になりました

中々進みませんが、よろしくお付き合いください



まだまだ問題が山済みのサトシですが

カズと雅紀がしっかり支えます


31日まで更新したいと思います

よろしくお願いします