続きです。
今回は再び4年生に戻り、運動会の練習でのお話です。
通っていた学校の運動会は5月末でしたので、ゴールデンウィークが
終わり、本番が2~3週間後に迫った体育の時間での出来事です。
運動会の種目といえば、徒競走、綱引きのような学年別の団体競技、
踊り、あと足が早い子だけ選ばれるリレーでした。
振り返ってみると、なんでこんなに何度も練習したんだろうとも
感じますが、これらの競技の入場から退場までを何度も練習、
さらに開会式・閉会式も学年全体で何度も練習していたと思います。
この日の体育は徒競走の走る順番を決めるため、私達のクラスだけで
全員50m走のタイムを計ることになりました。
体育の時間が始まり、全員が整列しようとしている時に昇降口から
全力疾走で近づいてくる女子がいました。
先生は「こら、遅い!」と声を掛けましたが、まだ列を作っている
最中に合流したので、先生はそれ以上に何も言いませんでした。
するとその直後にもう一人昇降口から走ってくる女子がいました。
彼女は2年間で女子の中で一番おしりの罰を受け、第111~113回の
占い事件で登場したUさんでした。
Uさんは背丈の順番で並んでいる列のいつもの位置に入り込もうとしましたが、
先生に「こら、お前遅刻だ」と止められ、前に出てくるように言われました。
Uさんは前に出て先生に近づくと、遅れた理由を聞かれて答えましたが、
それに対して先生は「お前はそこで正座」と校庭の端で正座をするように
指示しました。
Uさんは動揺したような表情を見せながら、正座を始めました。
校庭は地面が硬い土で、さらに非常に細かい石が散らばっていましたので、
素足の状態では石が当たって痛そうに見えました。
Uさんが正座をしたのを確認すると、準備体操が始まりました。
クラス全員の向いている先にUさんが正座していましたので、体操をしながらも
Uさんの姿がいつも目に入りました。
準備体操が終わると先生は近くにある体育倉庫に行き、旗を持ってきました。
これは50m走のスタートで使う旗でしたが、これが別の用途にも使われることを
後で知りました。
次回に続きます。