警戒警報マックスな俺。

情けないことに早めの撤退を決意し、
翌日の昼過ぎに、帰途に付いた。


ソウタは危険だ。

俺の彼女ではない以上、ソウタを制限できない。

帰り道、自衛隊の駆逐艦の見学イベントがあったので興味を示した彼女とノリで立ち寄る。


うん、亜由子はやっぱ可愛いなぁ。


そして夕暮れの車内、
亜由子が口を開く

『私は去年の夏が忘れられない、初めてマトモな恋人が出来て別れたけどあんなに楽しい夏はもう、きっと無いと思ってた。』

『だから今年、こんなに楽しい夏を過ごせたのは聖のおかげやね』


!!?

何コレ!?

何、勝手にイイ感じの空気作ってんの???


イケるんじゃねぇぇ!?

俺、イケるよな!?



今まで散々滲ませてバレバレなくらいに好き好きオーラを出してた、その俺に…

亜由子があんな言葉を…

イイ空気を保ちつつ、いかに亜由子を大切に思っているかを伝えた。

少し自信もあった。












『ごめん、聖の事大好きだしスゴく信頼してて、大切だけど、私の王子にはまだ遠くて…』





どよ~ん…


優しく振られました。


夏が終わった気がしましたよ。
彼女と親密に会うようになって1ヶ月、

そろそろマジ告白しようと、

『海の家お泊まりツアー音符

に一緒に参加した。



親友であるユウイチの誘いで参加させて貰うことになった。

さあ、この一泊が勝負だろにひひ


仕事が終わり、彼女を迎えに行き、一路海へ。


和やかな車内の会話、イケるか、俺音符


海の家に着く。

なんだかんだの大所帯で15人は居るだろうか。


ユウイチと笑い歌い飲み、皆も騒がしく夜を過ごす。







敵、発見。

俺と似た感じて、だがスポーツマンタイプ。

亜由子に話しかけまくる。

ソウタだ敵だハンターだ。

立場上、亜由子はまだ俺の彼女でない。

ただのツレである。

俺の物腰優しいスポーツマン版、強敵だ。


ひたすら、目で殺す、牽制する。

そりゃもうビームでるくらいに。


後日談だが、ソウタはこの時の俺の視線が刺さる思いだったらしい。


俺は確信していた、ソウタは亜由子を狙ってる。こっそりアドレスも聞き出していた。


こういう時の亜由子はまた、悲しい確認作業をしようてする。

ホイホイ誘われるがまま、体を求められ、やっぱりね。と、また一つ絶望する。


危険だ。
どんどん仲良くなっていく。

夜の海

星空鑑賞

買い物

ドライブ

花火大会

浴衣デート

理想だよな、ベターな展開音符


でも、亜由子と語り合う度に知る彼女の闇。



男性不信になった高校時代、それから確信になっていく、性の対象としか成り得ない自己への絶望

なれなれしい感じはそれ故だろう。


性の対象としてしか扱われない経験に傷付き絶望して、いっそ軽い女になりきる事で、性の対象として傷付く自己を守ってるのだろう。


おそらく彼女は悲しいくらい、弱い女。

少しガードを緩めていれば、男は好きだの愛してるだの、そんな理由を付けてただ私の性だけを貪るのだ、男なんてそんなもんなんだ。

体を許しているのは私の演じる軽い女で、本当の私はあなたに何も許さない…

悲しい確認作業を繰り返してるような今までの彼女。



それならば僕は彼女にまず信頼を与えようと思う。

セックス無しでも男女は愛し合えるのさ。

それを彼女に亜由子に感じて貰おう。