仕事から帰ったら、隣の家の玄関が開いていた。


















先日、室内の改装中でシンナーを振りまいていた御隣さんである。
















やっと部屋の模様替えが完了し、新たな住人が入居したのだ。


















夜も暑いので、玄関を開けて風通しをよくしていた、と思った、、、、、、、

















通りすがりに、部屋の中を除くと、水蒸気みたいな湯気が上がっていて、何か気分が良くなる薬を調剤している様であった。
















きっと、ある組織の本部が移転してきたに違いない。
















あの時のシンナーは内職ていどの仕事で、今回から本気を出してゆくのだろう。

















そんな事を考えながら通り過ぎると、そこの奥さんが、ゴミ袋を持って玄関から出て来た。















私が「こんばんは」と簡単なあいさつをすると、笑顔で「こんばんは」と返してくれた。















もしかしたら、私も、この業界に誘ってもらえるかも♡












服装からして、なかなか品のある奥さんだった。いろいろで儲かっているのであろう。













年の頃は、30代半ばと思われる。















私が、玄関の鍵を開けていると、その奥さんが声を掛けてきた。















キターーーッ!自分達の部屋だけでは狭いから、私の部屋とつなげて大規模な精製工場にするに違いない。

















そうすれば、青龍刀を持ったブローカー達と更に仲良くなって、世界制覇を目指す事も出来そうである。






















あーっと、会社説明と契約を交わすのかと、かばんからボールペンを出そうとした所、、、、、















「この家、値段はいくらしたの?」だって。














家が先だった。














「会社で、用意してくれたから、わからないよ」と私。














世界征服の為だったら、会社から買い取っても良いよ♡、、、と言いたかったが言葉を知らない。













私が部屋へ入ろうとすると、部屋を覗くので、部屋の中へ案内してあげた。













「あー、キッチンが綺麗だねー。あー、この作りは○○だね」とか言い出した。














すると、帰って来ない奥さんを心配してか、旦那さんまでやってきた。















私は、旦那さんも、どうーぞ、と部屋の中へ案内してあげた。














何を言っているのかさっぱり判らなかったので「ごめんね、理解できないんだ」と答えると、、、、














「あなた、どこの人」と聞いてきた。














御隣さんにまでウソを付くことは失礼だし、もしかしたら、これから上司になるかもしれないので、胸を張って「日本人です」と答えた。














奥さんは、笑顔で「そーっ」とうなずいていた。














その後も、二人は、ふむふむ、と言って辺りを見渡し、その後、ありがとうと言って出て行った。















「日本人」と答えた時の奥さんの笑顔は、「日本へもパイプがつながった」という嬉しさからであろう。













これは、またとないチャンス到来かも?











しかし、夫婦そろって土足で上り込んできた事は、ちょっと気になったなぁ。