今週、飼い主は病院三昧だ。

今日は4つめ、眼科だった。

年に1度の視野検査と検診を終えた。



昼前には終わるので、せっかく三島まで行くのだから、その後は映画を観ようと計画していた。

【ジャンヌ・デュ・バリー 国王最後の愛人】という作品で、一言で言えばベルバラの世界だ。

ルイ14世や16世、マリー・アントワネット、ヴェルサイユ宮殿。

フランス革命前の、ブルボン王朝絵巻。



この映画は、2月2日から上映されていて、前に調べたときには1日2.3回あり、12時半くらいの昼の回もあったのだ。

しかし今週はじめ、再確認をしてわかったことは。

【ジャンヌ・デュ・バリー‥‥】は、2月22日まで。

スケジュールを調べたら、18:20からの1回のみになっている❕えーん



「なんと。

わずか20日だけでおしまい?

もっと早く行くべきだった。

そんなに人気がないものなのか。

仕方ない、では‥‥」



眼科は三島駅の近くなので、飼い主は思い切って静岡に行こうと予定変更をした。



といっても、松坂屋だけ。

デパートの空気を吸うのもいいが、お目当ては、こちら。






去年の秋にも生け花展を見に来て、それは静岡県華道連盟主宰のものだった。

今回は池坊のみで、会期は今日までだ。



「生け花の素晴らしさといったら。

華展は、毎回驚くことばかりだ。」



飼い主が習っていたのは、○○古流という、マイナーな流派。

もう基本すら忘れてしまい、大がかりなものは一切やめて、花器はだいぶ処分した。

今では小さな花器にかなり適当に飾るだけだ。

だから会場でもらった池坊のパンフレットを、初心者のように読みながら、一つ一つ観賞する。





「いかにも池坊らしい、枝のさし方だなあと思えるもの。

私の流派では、真の枝がどうのこうのよく注意されたな。

下へ先細りの花器に、すっきりとした凛とした生け方で、少ない花材で完璧、完成してる。

後ろの空間の広がり、もう勝負がついてる。

この、思い切った現代風花は?

どこからこんなものを?感心するわ。」



飼い主は、工夫と技術とデザインとセンスのレベルの高さに圧倒されていた。

今日の作品で驚いたのは、着物の帯を結んだものが使われた、壮大なイメージのもの。

素直に、作者の感性をリスペクト。

「なるほどなあ。

すごいなあ。」

ありきたりの感想しか言えない飼い主であった。





美しいものを見ること。

心を動かすこと。

飼い主、連日の病院通いでくっついた消毒臭さと違い、純粋な浄化というものですね。





花 枝 葉
日本古来の
生け花の
静かな怖さ
潜む空間