【嬉しいこと】
飼い主は、年に1度の視野検査に行ってきた。
視力、眼圧などの測定、眼底撮影も行う。
視力は、右1.0、左0.2だった。
視野検査は、最新の機械になっていて、手に持つスティックボタンが使いやすかった。
検査後の診察で、こう言われた。
『どこも異常ありませんねー。
視野問題なし、緑内障の心配もなし。
眼科的には、何もないです。
1年に1度なんて来なくてもいいと思いますねー。』
飼い主は、聞き返した。
「えっ、いいんですか?」
『そう、眼科としては何もない、いい状態です。
白内障は少しね-、でも何かするっていう段階じゃないです。
目の検診を兼ねて?
そういうふうに来たいっていうなら、まあ、受け入れますけどね-。
膠原病…。
膠原病の名前は、なんていうの、強皮症?
眼科的には、つながる所見はないですねー。
今のところ特にどうのこうの、ないです。
閃輝暗点?
あー、それはねー、眼科じゃないんだよねー。
ノ-ゲ。
脳外でMRIを撮ったらいいかな。
他に聞いておきたいことは?もう無いかな。』
この先生は、患者が余計な話をするのを好まないタイプではなく、いつもそちらから、せっかく来たんだから何か聞いておきたいことある?と促してくれる。
飼い主は、最後に一つ思い出して、特に冬場に外で風に当たると、涙がとまらなくなって困ると伝えた。
先生は、笑って言った。
『それはねー、ただの条件反射みたいなのでね-、涙袋からねー、残念だけど治す薬はないねー。
ゴーグルでもするしかないねー。』
飼い主は、ドライアイ、と言いかけてやめた。
前に、この症状を検索したとき、ドライアイだと冷気の刺激で云々書いてあったが、飼い主は、自分はドライアイだとは思えないから、頭には?マークが残っただけだった。
膠原病は、いくつかの病気の症状が重なることは知っていたが、もしドライアイでもまあ、くらいの気持ち。
一応、ヒアレインというドライアイ用の目薬を買ってみたが、2.3回使ってやめた。
いずれにしても、風に当たらなければ涙はでないし、暖かくなってからは忘れていたから、これ以上聞くほどのことでもない、と思った。
先生は、まだ何か?ないでしょ、という顔つき。
飼い主は、
笑顔で挨拶して、診察室を出た。
「よかった、こんな程度の話で。」
薬の処方もなし。
嬉しくて、いくら払ったかも覚えていなかった。
朝ドラ【ばけばけ】に出てきたシーンのように、タタッタタッ タタッタタ
と、駐車場の車までスキップでもしそうな足取り。
わかるよ。
病院に行って、晴れ晴れとすることなんて、あまりないからね。
ましてや、飼い主にはほぼ片方しか機能していない目に関することだ。
嬉しさも、ひとしおなんだろう。
そして飼い主は、しばらく運転していて、ふと思った。
「そうか、無理に毎年受けなくてもいいんだ。
4月からまた、たくさんの食品が値上がり。
だからかけなくていい医療費は、控えないと。
特段の症状でも出ない限り。
視野検査は、2.3年に一度にするか~。」

【悲しいこと】
飼い主は、生協の配達品を受けとり、冷蔵や冷凍食品をしまっていた。
突然、指先に強電流が流れたようにビリビリッと❗
あ、マズいと思った時は遅かった。


「あー、やってもうたア…」
素手で冷凍食品を触るべきではないのだ。
最近は、しょっちゅうレイノー現象に見舞われる。
明け方には、手が膨らんでいるかのような感覚が、寝ていてもわかる。
以前にはなかったことだ。
「悪化してるんだろうな。
良くなったり治る病気じゃないから。」


