病院までの道のりは、ただただ死のことしか考えていませんでした。



ショボーン「死んでしまうんだ…」
     「死んでしまうんだ…」
     「死んでしまうんだ…」



テレビで、どん底に思い詰めた人の視界は色のないグレーで表現されることがありますが、、、


私の視界も色のないグレーでした。


一瞬我に帰り、その世界に色を付けようとしましたがなかなか色が付かなかったのを憶えています。


ガーン「…悪い…もの…」

私は怖くて、でもその悪いものってアレなんだろうと察しました。


アレのワードは喉まで来てましたが、怖くて言葉として発することが出来ませんでした。

ショボーン「…悪いもの」
おじいちゃん「そう、悪いもの」

ショボーン「……………」

おじいちゃん「今日明日中に大きい病院行って検査して下さい。いいね?」

ショボーン「……………」

















おじいちゃん「いいね?」





ガーン「はい…」

















紹介状を頂き、速攻大きな病院へ連絡し、午後は大きな病院にいました。

結果オーライのハズが真逆の結果になってしまいました。
超音波検査のため部屋へ案内されました。
おじいちゃん先生が私の右胸と脇にジェルを塗り検査します。

キョロキョロ「……?」
おじいちゃん「………」

検査が終わり、別室で先生から説明がありました。

おじいちゃん「syunさん、これね」

検査の写真2枚を見ながら説明が始まりました。

おじいちゃん「あなたの胸と脇のものがここに写っています」
ニコニコ「はい」

先生は低い声で言葉を続けます。

おじいちゃん「今日明日中に大きい病院で検査受けられますか?」
びっくり「え?どういう事ですか?」
おじいちゃん「紹介状書いてあげるから、大きな病院で検査を受けてください」

写真を見ながら先生へ訴えました。

びっくり「何かあるんですか?」















おじいちゃん「悪いものかもしれない…」










   




  

ガーン「…悪いもの」