泣きながら目が覚める。

悲しいんじゃない、怖いんだ。



もうあたしの手を離して。

もうあたしを自由にして。



だけど、夢のなかのあたしは知っているんだ。

この手を離しても自由にはなれない。

ただ独りで苦しい生き方をするしかないと。

だから、あたしは

弱く繋いだ手を握りかえしたんだ。

それなら、せめて離さないで。

愛してと。

だけど、願いは叶わない。

握りかえした手を知らん顔で突き放されて

あたしの手に残ったのは

罪と痛みと淋しさで。

持て余した空虚で心を白くするしかなかった。



あたしももういい大人なのに、いつまでこんな悪い夢に翻弄されてるの。

だけど、

着なくなった服の数だけ

現実に怖い夢を見てきたわけで。

あたしはそれをどうやって克服したらいいのかわからない。

誰か助けてと

手を伸ばしても空虚を掴み、

誰も握りかえしてくれない。

現実も夢とおなじくらい残酷。



人を好きになればなるほど、孤独は底を深めるばかり。

好きなら尚更こんな欠落を見せられない。

こんな重荷を知られたくない。

だから、やっぱりあたしは

独りでこの重荷を背負うしかないんだ。

なんてひどい罰だろう。

臆病があたしを悲観にしたのよ。