中野が合わないと思った私は、
大好きな眠らない街に部屋を借りた。
白いソファは一人暮らしには大きすぎた。
ひさしぶりに弟君に会った。
会えるように同居を解消したから、お互いわかっていたから会った。
前のように楽しかった。
同居解消は正しかった。
その後も飲んだり、歌ったり前と変わらない。
変わったことは一つ、お互いの家の話はしなかった。
彼のような人が私には必要なんじゃないかな。。。と思った。
激しい感情を抱きいつか終わってしまう人より、
ずっとおだやかな気持ちでいられる人。。。そんな人とずっと長くいることが大事なのかも。。。
いまさら思ってもしょうがない。
あるとき彼が珍しく同居の話をした。
彼は中野の家に残って暮らしていた。
家に帰ったら、リビングにソファがなかったでしょ。
出ていく方は新しい環境があるけど、
出ていかれた方はさみしいもんだよ。リビングと同じでぽっかりなにかがなくなった感じ。。。
俺、なにしたと思う???
・・・笑うなよ。同じソファ買ってきたよ。
だってあの広いリビングにはあのソファがぴったりだから。
って。。。彼らしい。。。
ゴミ当番を失った彼は、いやでも噂話を聞くことになった。
今はヒモは年上女に捨てられたらしい。。。ということになっていた。
「あんたもしっかり働きな。やっぱり女に養われるなんてだめだよ」と言われたらしい。。。
さすがにきついねおばさん達の噂話は。。。
大変だったね。俺がヒモに見えるんだね。。。
彼を失いたくない。このままずっとこの関係を大事にしよう。。。と思った。
それから、何年も変わらず、たまにご飯食べて、メールのやり取りをする関係。
彼はヒモどころか、大きな成果を出し認められ、私の収入をはるかに上回る立派な男へ成長している。
割り勘だった食事代も、ごちそうになることもしばしば。
しばらくして、電話があった。
「いつになったら結婚するの?」
「そうね、わからないわ。仕事楽しいし、今の生活気に入ってる 」
「ほんとは、私が結婚するまで待っててあげたんだけど。。。。俺 結婚するよ」
「・・・???誰と?私と結婚するんじゃないの??」
「残念ながら違う人」
「ほんと??」
「そう、だからいつまでも俺に頼ってちゃだめだよ。」
「えー 私と結婚するんじゃないの」
「冗談ばかり言わないの。そう思ってたこともあったけど、そうじゃなくなったの。俺も大人になったんだ。
なにいってるの??まったく気がつかず自分勝手につき進んでるのは君の方だよ。。。。。。。。。。。」
「・・・・」
「今までのようには自由に会えなくなるけど、いつでも俺は変わらないよ。
やっぱりちゃんといったほうがいいかと思ってさ。」
もちろん、
私は相変わらず自分勝手に自分の生活を謳歌していた。
彼から電話がくるまでは正直まったく彼のことは忘れてた。
きっと大事なものを失ったのかもしれない。
人の力を借りては立ち直れない。どんなにつらくても自分で立ち直らなければならない。
さみしさをごまかすために私がしてきた自分勝手な行動に罰が当たっても当然のことだ。
上手く言えないけど、大きな失恋をしたような気持だった。
彼はとても幸せな結婚生活を送っている。
幸せになってほしい。。。でも私が連絡するときは私にやさしくしてほしい。。。
また自分勝手だけど。