夫が亡くなって1年半、
それまでにも考えたことはあったのですが
深く考えたり調べたりしなかった事が
今頃になってようやく
自分なりに考えてみる事が出来るようになりました。

夫の病気をもっと早く見つけられなかったか、
栄養失調になるほど苦しまなくて
済んだのではないか、
この事についても考えて自分なりに
なんとか納得しました。

治療中の事、在宅介護の事
考えれば色々ある筈なんです。
心に重くのしかかったままにして置くのは
辛いだけ、また振り返ってみました。

夫は高カロリー点滴を4ヶ月と少し続けましたが
血糖値が上がり、肝臓や腎臓まで駄目になりました。
がんも栄養があるので暴れだし
腸に穴が空き歩けなくなってしまいました。
夫の母は舌癌手術後、舌が半分無くなり
栄養が充分取れずやせ細り
点滴を拒否してその後数日で
苦しむことも無く亡くなりました。

夫も食べられずやせ細っていたのは同じ
がんが暴れ、腸に穴が空いて歩けなくなるなら
その前に高カロリー点滴はしないと言う
選択肢もあったのではと思ったりしました、
でも点滴を始めた頃は元気でまだ歩けたし
買い物をして料理を楽しんでいたのです。

この高カロリー点滴、して良かったのか
しないでゆっくり弱っていき、
苦しむ事なく最期を迎える方が良かったのか
夫は何も知らず歩きたいから、
元気になりたいからと
二つ返事で高カロリー点滴をしたのです。

夫は希望通り高カロリー点滴のおかげで
3ヶ月間は歩けたし、料理を作ったりして
有意義に過ごせました。
2ヶ月間は歩けなかったのですが
腸に穴が空いてからは点滴も
高カロリーは辞め500mlの維持液だけになりました。

その後は苦しみましたが
楽しい日々を過ごせだ3ヶ月間は
最後の締め括りができた時でもありました。

高カロリー点滴をしなければ
それもできなかったと思います。
半年近く生きる事が出来たのは
高カロリー点滴、そしてもう余命が無いと判断して
維持液に変えてくれた先生、
この判断に間違いはなかったと
やっと納得出来ました。