矢沢永吉の東芝EMI時代のアルバム

「この夜のどこかで」(1995年)

収録。


シングルカットされてスマッシュ・

ヒットしたパンチが効いたミディア

ムファースト・テンポのロック・ナ

ンバー。


オープニングはギターとキーボード

とドラムが相応に主張し合いながら

組み合わされる音圧が高い出だし。

どこか郷愁を誘いつつ緊張感も感じ

る。歌メロに入るとバックの演奏は

少しトーンダウンしてアコースティ

ックな面も現れるが、強力なドラム

の音は引き続き目立つ。それに負け

じと永ちゃんのボーカルはかなりパ

ワフルで、サビでは声を張り上げて

いる。カラッとした感じもある曲調

だが男女の別離を描いた歌詞は哀切

で、かえって胸が締め付けられる。


♪   あの夏のどこかで

  虹を見たのか お前も...

  君と二人 最後の

  ただ青空が悲しかった

  

  高波の桟橋

  シャツを濡らして歩こう

  ダイヤモンドみたいな

  秘密にも見えた キスも歌も

  幸福を穢すから 想い出は

  棄てなよ ここから海に


  稲妻の季節を

  通り過ぎてく 俺たち

  失くしたのは愛じゃなくて

  あの夏空の永遠の青ささ

  離別よりも もっと哀しいのは

  いつか他の人を愛せることさ...

  No No No No  ♪