ストレイ・キャッツの2ndアルバ

ム「ごーいんDOWN TOWN」(19

81年)収録。邦題は「ワル酔い」。

 

ネオ・ロカビリー・バンドの彼らが

このアルバムに唯一収録した疾走感

に溢れるカッコいいインストゥルメ

ンタル・ナンバー。自分たちの高い

演奏力と、ボーカルなしでもこれだ

け心地よくノレるんだということを

アピールしているようだ。

 

ギター・ドラム・ウッドベースだけ

のシンプルな楽器陣だが、ギターは

複数台の音を重ねている。オープニ

ングのギターは重低音のリフで始ま

り、そこに軽やかで陽気なスライド

ギターっぽいメロディアスな旋律が

加わる。カントリーやサザン・ロッ

クに通じる面もありつつ、アップテ

ンポに疾走して気持ちを高揚させて

くれる。さすがブライアン・セッツ

ァー、テクニックが素晴らしい。

中盤にはギターがピタッと止まり、

ドラムとウッドベースだけの演奏に

なる短いパートがあり、ここが曲に

アクセントをつける。リー・ロッカ

ーの柔らかく流麗なベースラインが

一瞬だけ前面に出るのだが、押しつ

けがましくないところが渋い。

曲は再び3人の演奏に戻り、終盤は

ギター旋律が3台重なって厚みが増

す。2分半強の短さで曲が終わって

しまうのがホント惜しい。