リアウイングを取り付けだしたmaxの話しを、近くにあった古タイヤに座りながらタバコをふかした。


「ギャルさんってどんな人?」

はっ!こんなこと思い出させるような、無神経な私にちょっと………

「しょうこは、ドライビングテクニックが最高だった。あっwお前の事じゃないぞ!名前が同じだとしゃべりづらいな。じゃ、金髪の事なwあいつ金髪って言われるのイヤがってたけどなw」


「かわいそぉ~そんな今言わない」

こいつのが無神経かも。

「じゃ、ギャルなwそういや、ギャルって言われてた。ハハハ」

冗談言ってても影あるぞmax!

「首都高でバリバリだったなぁ~誰もかなわなかった。レイコのGTRより速かったぜ!まぁ、オレのチューンのおかげかな!」

maxの自慢話かよww

ギャルさんの腕だろ!

「ある時、ちょっとは知れた関西ナンバーのチームとやり合った事あったけど、ギャルの足元にも及ばなかった。やつらの帰るときに追いかけて東名で負けたって戻ってきたけどねw
直線じゃパワー差がでたのかもな。」


「よし!今日はもう寝るか」

リアウイングが赤いMR2に取り付けられた。

maxは疲れた様子で、しょうこの横に座った。

「完成までどの位かかる?」

「まぁ~後2、3日って所かな!店閉めて朝からぶっ通しでやればだけどw」

出来上がったら、もしかして、しょうこにくれるとかいう期待をもちつつ、その事には触れないでおこう!

しょうこは気付いていた。


運転席内にあるヒョウ柄のバックミラーが、私のだということを………

内心嬉しいドキドキを隠しながら…

「じゃ、帰るね!明日仕事だし、アッシー君迎えに来るしね♪」

「おぉ~っ!彼氏できたか?」

「まさかwアタシの足よww」

しょうこは立ち上がり、お尻をパンパン叩いて工場を出た。