あっ!
あの車…
maxのGTRだった。
「キショ~!抜かれるとわ!」
レイコ先輩は楽しそうだった。

しょうこは、前を優雅に走る車に指を差した。

「レイコ先輩!あれっ…maxの車よ!」

「え!…ちょ!…max?!」

前の車はブレーキランプをチカチカさせている。
そして、隣に並んだ。

レイコ先輩は、しょうこが乗っているのを相手に分かるように、指で合図した。
「のわ~!」しょうこはmaxと目があった。
軽くピースしてみた。
maxが、驚きを隠せずにあわてているのが分かった。

「なんだ、世間は狭いなぁー」

レイコ先輩が親指を下に向け上下に動かした。

次の出口で首都高を降りる合図だった。
二人は、どんな関係なんだろ………

もしかして恋人?



2台は芝公園で下り東京タワーの駐車場に入った。

先に着いていたmaxは、タバコに火をつけ待っていた。

「よぅ~久しぶり~。しょうこと知り合いだったとわなぁ~ビックリだったぜ!」

「久しぶりっ!けんちゃん!」

「お迎え早くなっちまったな~。もう少し遊べると思ったのに。レイコ、腕が落ちたんじゃね!」

maxは笑みを浮かせながら言った。

「まぁ同じGTRでもこっちは重量かかってたからね!フフ」

二人の会話をしばらく聞いてた。
どんな関係なのかも気になっ…

って、ちょ!

「重量ってあたしっすかぁ~!?」

「冗談よ♪」レイコ先輩が笑ってそうこたえた。

「けんちゃんとは、昔チームを組んでたの。車いじらせたら、超一流よ!」

「まぁ、昔の事さ。今は中古車販売と板金屋のオヤジで満足さ」

ぐぅ~
いきなり、しょうこのお腹が…

「お腹すいた~」

「ァハハハ…」

恥ずかし~い。

近くのファミレスに行って3人でご飯を食べた。