弱音を吐きたくないのか、弱音を私に吐けないのか…


きっと、悩んで迷って、それでも前を見ているんだよね。


彼と共に仕事をしている同僚が、就職先が見つかったので、一ヶ月後に退職すると伝えにきた。


彼の性格は痛いほど分かるけど、会社での彼の顔は、同僚の方が分かってる。


彼の頑張りと立場を理解している同僚は、彼をとても心配していて……


社長よりも誰よりも先に、彼に退職する事を伝えたいと、うちに来た。


「なんだか〇〇さん相当参ってますね。退職する事が申し訳なくて…辛いです。」

帰り際私に伝えてきた同僚。


「いいんだよ。彼の会社じゃないんだし、彼が雇い主でもない。経営者の考えや待遇に不満があるなら、先を見たらいいんだよ。彼だって分かっているから、寂しいし一緒に頑張りたい本音があっても、引き留めないんだよ。」


そう私は伝えた。


責任感が強くて、そこを買われて今の立場になったけど…


それに見合うものがなくって、でも仲間が居るから、自分だけ 投げるわけにはいかないと、いっぱい頑張ってきたのを私は知ってる。


そろそろ限界かなぁ。もうとっくに限界だったのかもしれない。


一人、また一人と仲間が去っていく。


どんなに下の意見を掛け合ったって、上が変わらないんじゃ、去ろうとする仲間を彼は止められない。


きっと沢山抱え込みすぎて、疲れていない訳はないよね。


私に何が出来るんだろう?


吐き出したいなら、寝ずに愚痴や不満をいつでも聞くよ。


私が笑っていたら嬉しいと言う、彼の言葉が本心ならば、疲れてたって、いっぱい いっぱい笑っていよう。


彼の支えがあったから、今の私が居るんだし……


だから、絶対私が支える。


やりたいように、やれるとこまで、やったらいい。


一緒に何かをする。
すごく大切な事だと思う。

一緒にする事がない。
それなら、つくればいい。

ないない言ってたって、何も変わらないから…

一緒の時間を共有したら、きっと何かに気付くはず。


体は縛り付けられるけど、心までは縛れない。

ふわふわと気持ちが遊びに行ったって、どうする事もできないの。

だからこそ、添い遂げることが美しいのだと思うんだ。


触れ合える距離に居る人が、一番強い。