赤ちゃんは、いつの時代もかわいいものの代名詞である。
CMでも必要な人材である。
出生率の低い今でも、その存在感たるや大きい。
飛田松五郎も、CMに赤ちゃんを必要だとところ構わず電話で求めていた。
ついには、動物タレント事務所にまで電話をかけてしまったのだが。
ごたぶんに漏れず、そこの事務所も人間の赤ちゃんは不在との事。
そこへ売り込みに来たママさんたち。
飛田松五郎の会社にもやってきた。
ちょうどいい赤ちゃんは、なかなかいないものだ。
一人のママは、妊婦さんだったり(まだ産まれてなかった)。
もう一人のママの赤ちゃんは、可愛くなかったり(汗)。
金儲けのにおいしかしないママさんたちである。
でも、飛田松五郎が作りたかったCMは、生ビール!
なんで裸の女性や赤ちゃんが必要なのか?
飛田松五郎の発想力、恐るべし(汗)。
小学館「週刊少年サンデー」1970年頃・初出。
(講談社「石ノ森章太郎デジタル大全」から「CM野郎」より)