今年の夏は、久しぶりに活動的だった。
ある時は、山を登り胸を締め付けられるような風景に、しびれたものだった。
またある時は、川下りを経験し、ドキドキしながらも、お土産を購入したのだった。
そして、ラストは地底体験。
未開の地を進むゆえ、体に生傷はつきものだ。
これらは、全てこれから生きていく上で大切なものを手に入れるための試練と思わなければならない。
君は知っているだろうか、健康というものを。
そばにあるうちは、気がつかない見えない宝箱だ。
それがいつの間にか何者かによって、どこかに持ち出され、冒険の旅に出掛けることになる。
マンモグラフィの検査も降圧剤の薬も、歯周病の手術も全て、それを取り戻すための真夏の大冒険だと思えばいい。
実はそう自分に今、言い聞かせているところなのである。(終わり)