(創作)ある別れ | ネムリ・モヤのブログ

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アートと旅と食を愛す孤高の仮面ライダー好き女

銀色の冠をかぶったまま、横たわる王さまがいた。


この王さまは、在位中悪さばかりして国民を苦しめていた。


死ぬ間際だけは、いさぎよく逝ったかのようだったが、残された国民は路頭に迷うことになるだろう。


これからが正念場だ。


…歯周病で奥歯を抜かれた作家は、歯科のトレイに横たわるそれを見て寂しくもあったが、別れとはそういうものだと割り切るしかなかった。


せめて物語に残すからと誓ったのだった。(終わり)