《緑夜(グリーンナイト)》
火星の魔境は、いつも夕暮れのような空をしているという。
アントライオンたちが歩みを進めると、たくさんの管が張っている場所にたどり着いた。
それはまるで大きな植物の根っこのようであった。
その場所は暗闇かと思われたが、やがて空が緑に染まった。
地下ではないどこかに繋がっているのかもしれない。
途中こどもたちに出会った。
ここでも大きな昆虫がはびこっていて、アントライオンと首なし大王は果敢にもやっつける。
こどもたちの礼を言いたいという長老は緑色をしていた。
地下の世界のことが知りたいという長老。
アントライオンは知っている限り答えるのだったが、自分は別の世界から来たことを一言添えた。
長老もかつて空から落ちてきた物体を見たことがあるという。
案内してもらうとそれは宇宙船であった。
そこにはなぜか大きな人の顔もあったのだが…。
謎は深まるばかりである(汗)。
秋田書店「プレイコミック」1977年9月8日号・初出。
(講談社「石ノ森章太郎デジタル大全」より「ストレンジャー(3)」から)