(創作)海女美絵(あまびえ) | ネムリ・モヤのブログ

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アートと旅と食を愛す孤高の仮面ライダー好き女

ある日、知らない女が絵のモデル志望だと言ってやって来た。

「私を描いたら、きっとあなたも売れると思うわ」

売れない絵描きは、その女をじっと見つめた。

奇抜な髪の色に、奇抜な衣装。

その女は、どこか人間離れをしているように思った。

(どこか挑戦したくなる姿ではある。)

絵描きは、納得して彼女を描くことにした。

「これであなたと私、両方に得があるわよね」

二人の関係は、そのまま発展することはなかったという。

抽象画を専門とする絵描きに、絵を頼んだモデルが悪かったのだ。

ところが、それが未来の疫病封じに発展するとはまさか、二人とも思わなかっただろう。(終わり)