佐武と市 捕物控~冥土の土産になにもろた~ | ネムリ・モヤのブログ

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アートと旅と食を愛す孤高の仮面ライダー好き女

ほろ苦い物語である。

孤独な男と女、ひかれあった途端に別れがやって来る。

読後、うるうるしそうになりました(汗)。

金で雇われた殺し屋と、その雇い主に頼まれて夜の相手をするはずだった女。

そんなもの必要ないと、男は突っぱねてそのまま寝てしまうのだが。

女は仕事だからそばにいて酒でも呑んでいると言う。

それぞれ哀しい過去を持っていたのだが。

女は過去を語り泣くが、男はそれを聞いて自分の過去を思い出して瞳を潤ませる。

お互いにいたわる様子を見せるのだが、悪いことをしている男には、追手である佐武と市が待ち構えていた。

雇い主に消されそうになるが、そこは女の告げ口で助かるのだが、女もそれがバレて命を奪われそうになるのである。

男は女を助け、やり残した仕事に向かうのだが、彼の前には市が待ち受けていて…。

仕事が済んだら戻ってきてね…そんな約束、悪い男にするもんじゃない!(汗)…(涙)。

心にとても染みるお話でした。

小学館「ビッグコミック」1971年12月10日号・初出。


(講談社「石ノ森章太郎デジタル大全」より「佐武と市 捕物控(14)」から)