(創作)強い風に吹かれてその家族は、仲良く見えた。家族とは、運命共同体である。どんな困難にも、同じように苦しむはずである。だが、自分だけが強い風を受けていると考えてもらっては困るのである。一番高いところにいるから、下で懸命に支えている家族のことをちゃんと見ていないのである。とはいえ、周りに少しの間だけでも家族に見えたのは光栄である。だが、お父さん鯉が一番上にあるから、鯉のぼりはカッコいいのも事実だ。(終わり)