お読み頂き、ありがとうございます。

 

こちらの続きです。

 

 

PT、OT、と同時に進んでいたSTについてです。

 

ST~Speach (and hearing) Therapy の原語は、言語(聴覚)療法らしいです。

 

そして聞く話す以外に、下記の内容も含んでいました。

 

・嚥下と咀嚼~ 噛む事と飲み込む事

・高次脳機能~ 

空間認識や時間認識の他に記憶の保持や、その呼び出しなど。他に感情の制御、倫理感などの社会的な適応に関する事

 

勿論、発語や発音、聞き取りの能力の訓練も含むが、まあ首から上の機能に関連した事と言っても良いかと思った。

 

 

 

必然的に公認心理士の行った「知能テスト~WAIS (成人前はWISC) 」と同様の内容も含んでいた。

 

例として、連続して羅列された同じ図形の中に散在する少し異なる図形を識別する能力の速さと正確さの検査などや

 

複数の平面図形を認識し二次元内での再配置を行う能力の速さと正確さの検査。

 

 

 

他には嚥下と咀嚼に関連して実際の食事の時に言語聴覚士の方が同席して、嚙み方、飲み込み方を細かく観察された。

 

次に食事後の歯磨きの様子も細かく観察された。

 

これらの観察の間は言語聴覚士の方は、無言でメモをとっていた。

 

後日、この観察結果を話してくれるのだが、嚙む回数がXXX回 ( 100回以上でも数えていた ) くらいであるとか歯ブラシの使い方がスクラビングであったとか。


「歯を磨いた後に舌で歯を撫で回していましたね。」


と言うので、プラークの残り具合を調べていたと伝えたりと。


かくの如く観察が細かかった。

 

 

他には、早口言葉の様なものも有ったが、自然な会話も必要との事で、雑談も毎回有った。

 

 

 

その雑談についてのエピソードを少し。

 

担当の言語聴覚士は数人いた。

その中の新人の方と或る日、雑談で

 

「どんな本を読んでますか?」

と聞かれ

 

「今は ''大日本帝国の海外鉄道'' です」

と答えたら、その新人の方は黙り込んでしまった。びっくり

 

まずいと思い、誘い水のつもりで続けて

「昔は新橋からシベリア鉄道経由でロンドンまで1続きで切符を買えたそうです」

と言ったら益々、フリーズしてしまい気まずかった。驚き

 

 

 その本は~これ

 

  

後日、他の言語聴覚士の人に

「何で正直に本当の事を言ったの」

と言われたので

 

「何も考えていなかったてへぺろ

と答えたら

 

その新人の方に向けたと思われる独り言の様に

「だから、話題は広く用意しろと言ったのに」

ボソっと言って居た。

 

付け加えて

「私も直球で”ゴルフ”と言われたら話題が続かなかったろうけど」

だそうであった。

 

 

 

他には、主担当の言語聴覚士の方は、大小2つのリットマンの聴診器 ( 車で例えるとチョット高級車 ) を私物で揃えていた。発語の際の声帯や嚥下の音を細かく観察するのに必要であり、子供も診るので、細かい音の違いが判り易いから、この2つにしたとの事。

 

 

 

余談だが名札に「科長」とあったので「課長」ではないのかと聞いたら

「そうです。診療科の”科”です」

 

「でも部長の”部長”の”ぶ”は同じ”部”です」との事。

 

更に脱線だが、この方は単車が好きで以前は

「カタナ や ニンジャ に乗っていた」

「長生きしたいので今は のんびりと走れて チョッカイされにくい ハーレーに乗っている」

そうであった。

 

単車以外に共通する話題に新旧の違いはあるが同じ系列の”ジムニー”に乗って居た。

 

 

他に思い出したのは、 

「舌骨と言う他の骨との関節を形成しない骨が在る」

などの雑学的な話題も豊富で退屈しのぎになったと思う。

 

他の共通する話題には、レイノ・イルマリ・ユーティライネン、AK47・・・・・などなど種々在った。

 

私の詳しく知らなかったシモ・ヘイヘ、建国大学なども教えて貰った。

 

 

これらは長い入院でやる気を持続させる為の配慮だったのかも知れないと思っている。

 

 

回復期の5ヶ月間を物心両面で支えてくれた病院の職員、療法士の皆さんに改めて

 

ありがとうございます

 

 

 

この項つづく

 

to be  continued