学生実験の頃から、オゾン臭は危険な臭いと刷り込まれていました。
実験の時に高電圧のコロナ放電などがどこかに在るとオゾンが発生します。
他には波長にも依りますが、紫外線やX線、ガンマ線でも発生します。
これらの電離放射線などに対する直接の人体の五感の感度は低いと思います。しかし、個人差はあるでしょうが発生したオゾン臭は五感で判り易いと思います。それでオゾン臭は危ない事の兆候と教えられたのだと思います。
さて、先日、頭部のCT検査を受けましたが検査の途中のガントリーの特定の位置を通過する極短い時間にオゾン臭を感じました。
検査後に放射線技師の方にX線管の陽極電圧を聞いたところ120kV(12万V)との事でした。
CTの諸元
その後の検査でも何回か特定の位置でオゾン臭を感じましたが、スライス位置が嗅覚センサの近くをヒットしたのかもと思っています。
ところで検査中にガントリーの中で色々妄想していました。
透明の液体シンチレーターを満たしたファントムや、透光性の樹脂シンチレーターで作ったファントムをスキャンすると面白いのではと。
まあ今はCGでもリアルっぽい画像が作れるでしょうが目の前でファントムが光るのも面白いと、私は思います。
ところでヘリカルスキャンでは、被爆密度はスキャンの中心の方が高いと思うのですがどうでしょう。
しかし回転陽極のX線管と、そのヒーターや陽極、モーターの電源や撮像素子と信号処理回路などがガントリーの中で安定して回っているのだと思うと設計や製造、メンテナンスに携わっている方たちの苦労が偲ばれます。