【エクスペンダブルズ3】スティーブン・セガール特集 | 翔ぶガ如く

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元大阪人で十三住まいだったスティーブン・セガールが
「エクスペンダブルズ3」に参戦することを祈って、
彼が絶頂期だった頃の作品を見直した。
 

今回チョイスしたのは「グリマーマン」と「沈黙の要塞」である。
両作ともセルDVDの日本語吹き替え版で鑑賞。

両作にいえる事だが、
やっぱり過去にTVのロードショウで放映されていた
吹替作品の方がクオリティ高いね。

TV放映版で改めてリリースしてくれねぇかな。。。。

「グリマーマン」1996年
 
 

※セガール映画のポスターって必ずセガール先生の顔がデカデカとポスターの面積を占めるよね。

 
わざわざ猟奇殺人と混同させて暗殺をするという、まどろっこしいお話。

‘セガールが犯人ではないか?’との匂わせ方もただ挟み込んでいるだけだし
ジョン・M・ジャクソンがボブ・ガントンを裏切るのも、布石なし。

とても展開が散らかっている。

セガール初のバディモノではあるが、
キーネン・アイヴォリー・ウェイアンズのキャラクターがイマイチ掴みにくくて
クラッシック映画好き(ワーナー映画の古典出まくり)で泣き上戸、
後半は急に、セガールの暴慢ぶりに振り回される相棒というプロトタイプになる。
 
※セガール初のバディもの。セガール先生は必ずパートナーがブラック系やアジア系である。

それでも本作がセガールらしさを保っているのは
やはり随所に見られるセガール拳。

セガールらしい残忍な道具の使い方。

先ずは、超有名な‘ナイフが仕込まれたクレジットカード’
 
※セガールの間合いに入った三人組は瞬殺。

狭い車内で拳銃のグリップ側で相手の脳天をボッコボッコ!
 
※「拳銃はこうも使えるんだよ!」と相手を撲殺。

また本作はセガールの衣装にも目がいく。
 
※お気に入りのヘビロテ。

 
※お気に入りのシャツに派手ながらのアウターはおりました。

 
※これ部屋着です。

また、この時期のセガール映画には
ちゃんとした俳優さんが出演している。
 
ボブ・ガントン
「まるでシェークスピアのようだな」

 
ブライアン・コックス
セガールに脚撃たれます。

 
やっぱり日曜洋画劇場の吹き替え版の
「それがお前のベストかぁぁぁ!」は名シーンです。

セガール先生、顔怖すぎ。。。


「沈黙の要塞」1994年
 
※セガール先生のキャリア史上唯一の監督作で、ゴールデンラズベリー監督賞を見事受賞。

製作と監督を兼ねている。
とても‘セガール’という位置づけを理解しやすい作品だ。

彼はネイティブアメリカン、ブラック系、アジア系などのマイノリティの味方で
非白人的なトラディショナルを信仰している。

特筆はセガールが描く精神世界。
ネイティブに命を救われたセガールは、ネイティブの後押しで精神世界で死んで生まれ変わる。
 
※ネイティブアメリカンの酋長の洗礼を受けるセガール。その後、セガール先生の脳内イメージ映像が炸裂。

この修行で明鏡止水の境地に達したかと思ったが
とにかく‘スクラップ&スクラップ’‘サーチ&デストロイ’を繰り広げる。
とても手がつけられない。

マイケル・ケインが
「地獄の黙示録」「フルメタル・ジャケット」のロナルド・リー・アーメイを
傭兵として雇っても、太刀打ちできない。

石油採掘工場がセガールの手でぶっ潰される!
 
※何故かマイケル・ケインが出てる。

 
※「地獄の黙示録」よろしく、オイルまみれになりセガールに奇襲をかけるリー・アーメイ。(その後瞬殺される)
※リー・アーメイが劇中にセガールを比喩する言葉が面白い。


 
※実はビリー・ボブ・ソーントンが出ている。リー・アーメイの部下役。

 
※CMディレクターでアーヴィン・カーシュナーが出てる。当時の職人監督です。 

アクションの殺陣も良く、
本来護身目的の合気道を、攻めに使ったらどうなるか?!というのを体現してくれる。
 
※武器は手の延長線上。棒術も披露。工場内での殺陣が本当に素晴らしい。

 
※セガール先生お得意の即席小道具。ペットボトルをサイレンサー代わりに使う。

 
※映画序盤の酒場での喧嘩。喧嘩をふっかけて来た労働者と‘手のひら返し’で遊ぶセガール。
※オレの地元ではこんな遊びは流行っていないぞ。


ラストはセガール先生の大演説。
 
石油採掘工場を破壊するために、石油垂れ流してた癖に、環境問題語るな!というツッコミはさておいて

改めてこの演説を聴くと、
石油会社に頼るこの世の仕組みに言及しており、的は外れていないと思う。

とアクション面においても精神面においても
‘セガール’という存在を理解するのに最適な一本です。


以上。セガール絶頂期作品の見直しでした。
それにしてもセガール近作と比べても、全く性質は同じでブレていないよな。
(クオリティは抜きにして)

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