
ムルと友達のケロヨンは武蔵境から三鷹まで歩こうとした。
JR東日本・中央線。

知らない街を歩く。
大きなスーパーがあったり、お洒落な飲み屋があったり、武蔵境にあまり行った事が無かったのでとても新鮮だったのだ。
畜産大が見えた。「昔ここで馬を見た事があるんだ。」ムルが呟いた。
畑が見えた。畑でなんの作物が植えてあるのか、葉っぱを見て何か考えてみた。葱、キャベツ、枝豆、さやえんどう、ジャガイモ。大根。
北口側を歩いた。中央線の高架下は駐輪場や駐車場になっている。
とくに何もない空き地にはゴミや雑草の世界になっていた。
昨日のライブの事をケロヨンと話した。
途中まで来ると陸橋が見えて来た。いわゆる跨線橋というやつである。
あの太宰治が生前によく訪れていたという陸橋である。これは昭和4年に作られた。

三鷹は太宰治が晩年に過ごした街として有名である。
階段を昇って陸橋に上がってみた。

若い人達が撮影をしていた。
眼下には電車があった。

総武線の車庫がある三鷹車両基地、正式な名前は「三鷹車両センター」である。
よく見ると総武線、中央線、東京メトロ東西線、特急かいじがあった。
総武線

東西線

太宰の写真入りの案内パネルがあった。

昭和22年(1947年)に撮影された太宰治の写真。

太宰治は翌年の1948年に三鷹の玉川上水で入水自殺した。彼は
この世から去った。

夕陽が街に沈んでいこうとしていた。
出発を待っていた、総武線が走り出した。
ガッタン、ガッタン、ガッタン、ガタン。
銀色の屋根がキュンと光を放っていた。
あれは希望の光だ。
何も約束は出来ないかもしれない。
誰にもわからないかもしれない。
喉が渇いてきた。汗をかいていた。
しかし、なんにせよ風が気持ちよかった。
ケーキを買った。
(2018年5月の記事に追加)
