まだ幼少期


実家は お店をしていて、お店を通り抜け自宅に続く造りだった。


居間でテレビを観たり寛いでいると突然

酔っぱらってフラフラの親戚のおじさんが入ってくることがあった。


そして私や姉に何か絡んでくる。


大の男が顔を赤らめて酩酊状態で絡んでくるのは、とても恐ろしく声もろくに出なかった。


私はこの親戚のおじさんに腕を強く引っ張られ脱臼した事がある。


引っ張られているシーンと


その後母が自転車に私を乗せ病院まで連れて行ったシーンと


病院で手当を受けているシーンと


3つの映像が記憶にある。


ある別の日は


親戚のおじさんをこれ以上刺激してはいけないと思った姉が、コップに酒を酌みおじさんに怖ず怖ずと差し出した事もあった。


とにかく幼い姉妹で、この恐怖の空間を生き抜かなければいけなかった。その時間が10分なのか20分なのか、短い時間だとしても。


両親は私が脱臼しようが、おじさんをその後も家に通した。


酒を差し出した姉の行動に至っては周囲の人に得意げに話していた。


おじさんに我が娘を平気で差し出す両親。


制止したり咎めたりしたかは不明。


でも、何度も突然来たから多分


仕事で手が離せなかった


を理由にきっと争ってまで私達を守る事はしなかったのだろう。


怖い と伝えて母に

怖くないでしょ!


と言われた。


でも、、


ある日お店が休みの日に母と私二人で家で過ごしていたときにまた突然おじさんが酔っぱらって上がり込んできた。


私には“怖くないでしょ”と言った母が酷く怯えて私と二人で隠れて、居留守を使った。


その時に 

私には“怖くないでしょ”って言うけど

お母さんが怯えている様が繋がらなくて不思議に思ったのと


隠れながらふと棚を見上げるとキャラメルコーンの赤い袋があったのを何故か鮮明に覚えている。


後に思春期になり、その事を指摘したら


お客さん相手に仕事しているのに、止められるわけない


が父の言い分だった。


このエピソードだけじゃないけど


幼少期から私は


私は大切にされる人間ではない

何故なら私だから


と、自然に普通に思ってきた。