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林のダイアリーとブログ小説

♬シダーウッドロード U2

  

U2のボノ大好きなミュージシャンです!

 

曲目、Cedarwood Roadです。

<和訳>
僕は通りを駆けていった
恐れに駆られながら
信頼できる人を探していた
そして君と出会った
そう、あの桜の木は 
太陽(希望)への入り口だった
そして友情、一度勝ち取れば、
勝ち取れれば・・・一つになる

北側
南側へは川を渡るだけ
ここではそれは果てしない距離

緑や黄金全て
君が隠す心の傷
手にした喜び 
安っぽいプライド
それらを抱え、扉を開け
シーダーウッドへと出て行く
シーダーウッド通りへと

通りを夢遊する
その夢からは覚めることなしに
なぜなら夢は死ぬことはないから
それでも正気なんだ
僕の10代は無法地帯だったから
僕は未だにあの通りに立ち
敵を求めている
最悪の連中は僕には見えない
でも君には見える・・・君には

北側
南側からは川を渡るだけ
ここではそれは果てしない距離

緑や黄金全て
君が隠す心の傷
手にした喜び
安っぽいプライド
それらを求め
シーダーウッドへと戻っていく
シーダーウッド通りへと

もし扉が開いているなら泥棒じゃない
立ち去りもしていない場所に戻る事なんて出来やしない
木から落ちた花びらが
君と僕とを覆っていく
信条がぶつかり合い(小競り合いを起こし)、
聖書が粉砕されていく(本当に大切なことはないがしろにされていく)
世界を見る必要があるなら、世界を塗りたくってしまえばいい(見たいものしか見なければいい)
時折恐れだけが
「ホーム」(自宅)と呼べる唯一の場所となる
シーダーウッド通り

傷ついた心
それこそが開かれた心
オープンな、オープンな


<雑感>
前曲からは「恐れ」と「走る」の要素でつながるシーダーウッド通り。
Irisで母を失いVolcanoで不安定になった自分や、テロを目の当たりにして、といったダークな流れから生涯の友に出会ったという最初のヴァースは心底ほっとするものがありました。
と言いつつ、なかなか訳しにくい曲でもあります。

この曲はある面ではA Day Without Me(Boy収録)の歌詞世界を意識しているように感じています。あちらはLook from the outside to the world I left behind (外から自分が置いていった世界を眺める)とYou can't return to where you've never leftとか、I'm dreaming You're awake(自分は夢見る・君は目覚めている)の辺りと夢遊するあたりとか、意外と共通点が多いので。もっとも、あちらは自殺に関する曲であるとボノが語ったことがありますが、こちらは間違いなく生きていこうとする曲かな、とか考えてみるものの、結論が出ません。

北や南のくだりはNorth and South of the Riverを意識しているとしか思えません。個人レベルではダブリンの南が高級住宅街、北がそうではないといった経済格差的な話であり、アイルランドレベルではアイルランド問題を指しているように感じられます。

「こうでありたい自分」とか「こう見せたい自分」を表現するため、傷を隠したり、安っぽいプライドを持ってみたりするのが人間。
それを否定するわけでも、肯定するわけでもなく淡々と、時に見栄の張り合いになったり(ご近所レベル)、紛争になったり(国家レベル)するよね、と述べているように感じられる辺りは凄みを感じます。

こうありたい自分であるために努力をするけれど、いつの間にか見たい内容だけを都合良く見るようになり、かつて見えていた真実が分からなくなる、みたいな雰囲気で我が身を振り返ると耳が痛い・・・。City of Blinding LightsにWhat happened to the beauty I had inside of meという歌詞がありますが、ああいった要素もこの曲には詰め込まれている気がします。

傷ついた心だけがオープンな心、という辺りは、最終曲The Troublesの内容にもつながっているような・・・。

いろいろな要素が詰め込まれすぎていて、何の曲だかよく分からないという、ある意味U2的な曲のような。

なお、海外のファンの方が気づきましたが、I Still Haven't FoundのB面曲Deep In The Heartに
The scent of cedar, I can still see her
You can't return to the place you never left
というくだりがあります。
You can't return to where you've never leftのCedarwood Roadの歌詞と何かの関連があるのか、単なる偶然なのか・・・。

うーん、難しい。

[追記]
たまにCedarwood Roadが何か、という検索でこの記事に来られる方がいるようなので、追記します。
ボノが10代を過ごした家がシーダーウッド通りにあったので、このタイトルになっていると思われます。