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『野生のエルザ』(やせいのエルザ、原題:Born Free)は、ジョイ・ アダムソンによる実在のライオンを記録した1960年刊行のノンフィクション作品。ベストセラーとなったのち、映画化・テレビドラマ化された。

原題「Born Free」は、新約聖書使徒行伝にある、パウロが彼を捕らえた兵士に言った言葉「But I was free born」(しかし、私は生まれながらの自由(民)です)に由来するという。

邦訳書は藤原英司による『野生のエルザ ライオンを育てた母の記録』で、1962年文藝春秋新社から刊行された。邦訳名は、当時、文藝春秋の出版部長だった井上良の創案であった。

 

∂ストーリー    

1956年、ケニアの狩猟監視官であるジョージ・アダムソンは、人食い事件で雌雄のライオンを射殺し、その子供である三頭の赤ん坊を家に連れ帰った。ジョージの妻ジョイは、前例のない子ライオンの人工保育を成功させ、三頭はアダムソン家で育っていった。しかし、野生の生活を知らないライオンは檻の中で生きるしかない。ジョイは泣く泣く二頭をオランダの動物園に送ったが、一番小さいエルザだけはどうしても手放すことができなかった。

成長したエルザは近くの現地人の村で騒ぎを起こし、放し飼いを禁じられた。ジョージには、狩猟監視官に定められた一年間の長期休暇で英国に帰る日も近づいていた。動物園ならエルザは安全に暮らせると、ジョイを諭すジョージ。しかしジョイは、エルザを野生に返すという驚くべき決意を口にした。

三か月の猶予を得たジョイ達はサバンナにキャンプを張り、エルザに狩りを教えるための訓練を開始した。しかし、前代未聞の試みはなかなか上手く行かず、衰弱したエルザは重い病気を患った。日数も残り少なくなり、諦めかけた頃、ついにエルザは獲物を倒し、野生のライオンの群れに迎え入れられた。

その後、長期休暇に入ったジョイとジョージは、早めに日程を切り上げてケニアに戻り、エルザと別れた自然保護区を訪れた。エルザの姿を確認できないまま最終日を迎え、諦めてキャンプを畳もうとした時、三頭の子ライオンを連れたエルザが元気な姿を見せた。以前と変わらずジョイ達に甘えるエルザは、野生と人間界の懸け橋となったのだった。