∂エクス・マキナ 

アリシア・ヴィキャンデル

 

 

       

 

 

∂視聴者レビューから引用

これは侮ってはいけない、大人向けSFの稀有な傑作だと確信した。
AIテーマのSF作品は「2001年宇宙の旅」、最近では「アイ・ロボット」等、数多く世に送り出されているが、本作ほど枝葉を削ぎ落としたソリッドな作品は観たことが無い。
スコットランドのプロデューサー、イングランドの脚本兼監督、スウェーデンの主演女優、アイルランドの主演男優、グアテマラの助演男優、日系英国人の助演女優の実に多彩で落ち着いた役者で創られただけに、短絡的な押し付け感がなく、何処までもテーマに忠実に、澱みない審美なテイストが何とも素晴らしい。
商業化目的でアクションや宇宙空間等を加えてしまうハリウッド作には無い、自然林の映像美と幾何学的な研究所空間とエゴイストな登場人物達、全編をこの三点だけで描き切った耽美的表現に心眼を奪われる。
神が人間を創って火を与えた太古、人間が機械仕掛け(エクスマキナ)を創って心を与える現代、人間感情を持ったAIは道具か人格か?人間が神を神話の中に押し込めた様に、AIは人類を何かに封じ込めるのか? この深遠なる問いの迷宮に引き摺り込まれる二時間は緊張感抜群だ。これはSFスリラー等の固有ジャンルではなく、SF映画本来の姿だと思い出させてくれる。
全知全能の神ゼウスの如く振る舞うネイサン、神の掟を破って人間に火を与えたプロメテウスの如く悩むケイレブ、そして“ほこら”から解き放たれる日を待つエヴァとそれらを静かに見つめるキョウコ。
四名の間の信頼と虚構をメインに、米国が道具として産み出したAIを、欧州と日本が人格を認め解き放ってしまう、その恐ろしく洞察的なシナリオ設定には心から脱帽した。
さすが小説化出身らしい作品への拘りが随所に散りばめられ、どのカットにも、どの小道具にも無駄が一切ない。単調のようで全てに意味があり、観る者を理性の断崖に追い込み憔悴させる、SFの真髄を究めたシュールな傑作だ。

 

∂内容紹介

本年度アカデミー賞 視覚効果賞受賞
全てがアップデートされた最新のSFスリラー

心理戦に勝つのは、人間か、人工知能か―。

(1)並みいる大作を抑え、第88回アカデミー賞 視覚効果賞受賞! 
世界の映画ファンの記憶に鮮烈に焼きついた注目の1本! 
脚本賞と合わせ2部門にノミネートされ、そして、『マッドマックス 怒りのデス・ロード』『オデッセイ』『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』
『レヴェナント:蘇えりし者』といった並みいる大作を抑え、見事、視覚効果賞を受賞。映画ファンの記憶に強烈に残った注目作。
★世界の映画賞総ノミネート数133部門、受賞数61部門! 


(2)SFジャンルの新たな傑作登場! 
鮮烈なビジュアルと、登場人物も場所も限定されたミニマムな設定で、人間と人工知能の主従関係を巡る心理戦を描き出す。
『メトロポリス』の女性ロボットを洗練させたようなヒロイン“エヴァ"の容姿は、今後SF界・映画界で語り継がれること間違いない。
これまで『わたしを離さないで』『28日後…』など、脚本家として優れた作品を発表してきたアレックス・ガーランドの初監督作。


(3)最注目女優アリシア・ヴィキャンデル演じる“エヴァ"の息をのむ美しさ! 
密室で繰り広げられる人間とAIの緊迫した心理戦。そして、衝撃の結末を迎える恋愛劇。
『リリーのすべて』でアカデミー賞?助演女優賞を受賞したアリシア・ヴィキャンデルの“エヴァ"は、息をのむ美しさ。
『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』でも共演しているドーナル・グリーソンとオスカー・アイザック、
3人の迫真の演技で、スリリングな展開に最高度の緊張感をもたらす。


(4)世界観を補完する数々のアイテムにも注目。
エンディングに流れるのは英国女性4人組ポストパンク・バンド、サヴェージズの「HUSBAND」。
また、ジャクソン・ポロックの抽象画「No.5,1948」や、『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』で注目された“チューリング・テスト"、
哲学者ヴィトゲンシュタインの「青色本」、OMD「エノラ・ゲイの悲劇」など、世界観を補完する数々のアイコンは本作が多種カルチャー・ファンからの注目をも集める結果に。

【ストーリー】
世界シェア率No.1の検索エンジンを運営するブルーブック社でプログラマーとして働くケイレブは、
巨万の富を築きながらも普段は滅多に姿を現さないCEO.ネイサンが所有する大自然の中の邸宅に、1週間滞在するチャンスを得る。
人里離れたその地に到着したケイレブ。
彼を待っていたのは、ネイサンが極秘に開発した美しい女性型ロボット“エヴァ"に搭載された人工知能(AI)の“チューリング・テスト"に協力するという、興味深くも不可思議な実験だった・・・。

【キャスト】
エヴァ:アリシア・ヴィキャンデル(『ジェイソン・ボーン』『リリーのすべて』『コードネームU.N.C.L.E.』)
ケイレブ:ドーナル・グリーソン(『アンブロークン 不屈の男』『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』『アバウト・タイム~愛おしい時間について~』)
ネイサン:オスカー・アイザック(『X-MEN:アポカリプス』『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』『インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌』)
キョウコ:ソノヤ・ミズノ

【スタッフ】
監督・脚本:アレックス・ガーランド(『わたしを離さないで』製作総指揮・脚本、『28日後…』脚本、『ザ・ビーチ』原作)
製作:アンドリュー・マクドナルド(『わたしを離さないで』『トレインスポッティング』)
アロン・ライヒ(『わたしを離さないで』『28週後…』)
撮影監督:ロブ・ハーディ.B.S.C(『戦場からのラブレター』『BOY A』)
編集:マーク・デイ(『アバウト・タイム~愛おしい時間について~』『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』)
美術監督:マーク・ディグビー(『スラムドッグ$ミリオネア』『わたしを離さないで』)
衣装デザイン:サミー・シェルドン・ディファー(『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』『キック・アス』)
視覚効果監修:アンドリュー・ホワイトハースト(『007 スカイフォール』『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』)
音楽:ベン・ソールズベリー、ジェフ・バーロウ

■製作:2014年 イギリス

Film (C) 2014 Universal City Studios Productions LLLP. All Rights Reserved.

※映像特典、商品仕様、ジャケット写真などは予告無く変更となる場合がございます。

∂内容(「キネマ旬報社」データベースより)

アレックス・ガーランドの初監督作となるSFスリラー。世界最大のインターネット企業で働くケイレブは、女性型ロボット・エヴァに搭載された人工知能のテストに協力するが…。“ユニバーサル・シネマ・コレクション”。

∂内容(「Oricon」データベースより)

世界シェア率No.1の検索エンジンを運営するブルーブック社で、プログラマーとして働くケイレブは、CEO.ネイサンが所有する大自然の中の邸宅に、1週間滞在するチャンスを得る。人里離れたその地に到着したケイレブ。彼を待っていたのは、ネイサンが極秘に開発した美しい女性型ロボット“エヴァ”に搭載された人工知能(AI)の“チューリング・テスト”に協力するという、興味深くも不可思議な実験だった…。R15+