∂ナオミとカナコ

 

 

 

 

∂奥田英朗に駄作なし。その中でもこれは傑作。『邪魔』系の読み出したら止められない作品が多いけれど、ここまで読んでいて動悸が高まり、文字を追うのがもどかしくなる作品はなかったかも(サウスバウンドを読んだ時はそうだったかな)。東京物語やガールのような余韻が楽しい傑作シリーズとは味が違って、途中から読み手は動悸が激しくなり、物語の先だけに気持ちが集中してとてもじゃないけど他のことはできなくなる。読書の楽しみというレベルじゃない。読んでいて苦しいくらい興奮しました。
読後感も素晴らしい! 登場人物が非常に良い。特に中国人! 奥田英朗は女性の味方だと思っていたけれど、アジア人味方でもあるようだ。読んでいて非常に心地良く、感激の嵐。加奈子がどんどん自分を取りもどし、成長していく様子は涙が出そうなくらい感動的。傑作中の傑作です。

 

 

∂内容紹介

望まない職場で憂鬱な日々を送るOLの直美は、あるとき、親友の加奈子が夫・達郎から酷い暴力を受けていることを知った。その顔にドス黒い痣を見た直美は義憤に駆られ、達郎を排除する完全犯罪を夢想し始める。「いっそ、二人で殺そうか。あんたの旦那」。やがて計画は現実味を帯び、入念な準備とリハーサルの後、ついに決行の夜を迎えるが……。

∂内容(「BOOK」データベースより)

ナオミとカナコの祈りにも似た決断に、やがて読者も二人の“共犯者”になる。望まない職場で憂鬱な日々を送るOLの直美。夫の酷い暴力に耐える専業主婦の加奈子。三十歳を目前にして、受け入れがたい現実に追いつめられた二人が下した究極の選択…。「いっそ、二人で殺そうか。あんたの旦那」復讐か、サバイバルか、自己実現か―。前代未聞の殺人劇が、今、動き始める。比類なき“奥田ワールド”全開!

∂著者について

1959年岐阜県生まれ。雑誌編集者、プランナー、コピーライターを経て97年『ウランバーナの森』で作家デビュー。2002年『邪魔』で第4回大藪春彦賞、04年『空中ブランコ』で第131回直木賞、07年『家日和』で第20回柴田錬三郎賞、09年『オリンピックの身代金』で第43回吉川英治文学賞を受賞。

∂著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

奥田/英朗
1959年岐阜県生まれ。プランナー、コピーライター、構成作家などを経て、97年『ウランバーナの森』で作家デビュー。2002年「邪魔」で第4回大藪春彦賞、04年「空中ブランコ」で第131回直木賞、07年「家日和」で第20回柴田錬三郎賞、09年「オリンピックの身代金」で第43回吉川英治文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)