おじいちゃんが痴呆になり、
おばあちゃんが留守にした日。
おじいちゃんおばあちゃんの家で
二人で留守番をしていた。
テレビを付けている状態で左がおじいちゃん、
右が私(普段はおばあちゃんの位置)。
1メートル四方の小さなこたつ。
昼下がり、お互い横たわりテレビを視ていた。
そこへおならがしたいという衝動がやってきた。
痴呆のおじいちゃん、
おならわからないかも~と安易に屁をこいた
まあ匂いより音したしとテーブルより上に顔を出す。
すると、そこには目を丸くしたおじいちゃん。
驚きを隠せないとフリーズした顔。
「おじいちゃん、おならってわかった?」
うなずく。
「おじいちゃん、ビックリした?」
うなずいて、
「おじいちゃん、ごめんね。」
無言でうなずいてくれた。

そしてまた私は
ゆっくりとテーブルのしたへ戻って行った。